2014 Fiscal Year Annual Research Report
Hi-netリアルタイムデータを使った巨大地震震源過程の早期決定
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13F03324
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川勝 均 東京大学, 地震研究所, 教授 (60242153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG Dun 東京大学, 地震研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地震早期解析 / リアルタイム地震学 / 巨大地震 / アレイ解析 / 震源逆投影法 / バック・プロジェクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,アレイ解析的手法(震源逆投影法等)を用い,遠地地震の震源破壊の様子を準リアルタイムで解析・決定するシステムを構築し,地震発生後の早期に震源破壊伝搬の詳細を解析し,結果をWEB等で順次公開し災害予測等に資することを目的としている.具体的には,Hi-netのデータをリアルタイムで解析するシステムを構築し,テストを重ねる.Hi-netを使った解析システムが完成した後には,地震研究所内の計算機に実装し,解析結果をWEB等でテスト公開する.また同じシステムを日本外のアレイ観測網にも適用し,日本周辺の地震についても同様の準リアルタイム解析が行えるようにする. 平成26年度には,前年度までの準備を踏まえ,リアルタイムで震源逆投影法を行うシステムを2種類構築した.一つはアメリカ地質調査所が報告する地震カタログを使って,逆投影解析をを起動するシステムである.もう一つは,監視地域を限定し,リアルタイムのデータフローを逆投影解析するシステムである.この二つのリアルタイム解析システムによる解析結果は,該当特別研究員個人のWEBページ(未公開)に結果が順次保存され,関係研究者の間で公開・共有し,信頼性等をチェックしている. 一方,2013年9月23日にパキスタンで起きたM7.7の地震の震源解析を,日本のHi-net,中国やヨーロッパの地震計アレイを用い逆投影解析をおこなった研究を,学術論文として投稿した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り自動化された逆投影システムが構築され,リアルタイム解析が始まり,WEBで関係者内の公開を行うに至った.また解析したいくつかの大地震について,個別に解析を進め,研究成果を学術論文に投稿するに至っている.
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Strategy for Future Research Activity |
H27年度中にリアルタイム化した解析システムを実装し,学術成果としてWEBで公開することを目指す..
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