2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03329
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
深瀬 浩一 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (80192722)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHANG TSUNG-CHE 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 中分子 / 糖鎖 / がんワクチン / アジュバント |
Outline of Annual Research Achievements |
がんワクチン療法は、副作用の少ない治療法として注目されている。しかしながら、がん患者の免疫系が弱っていること、がん抗原の抗原性が本質的に低いことから、一般的な治療法として確立するには到っていない。そこでがん抗原の抗原性を高め、抗体産生を促し、がんに対する細胞性免疫を高めるためのアジュバント開発が行われている。我々は、自然免疫を介した免疫増強作用について、自然免疫活性化物質の構造決定、化学合成、構造活性相関研究ならびに受容体探索を含めた生物機能研究では世界をリードする成果を挙げてきた。本研究ではその成果を生かし、自然免疫活性化物質を、抗がん免疫を高めるためのアジュバントとして利用した、抗がんワクチン候補の開発研究を行った。 がん抗原の中には、細胞表層の糖鎖構造が変質を受けた腫瘍関連糖鎖抗原(tumor-associated carbohydrates antigens: TACAs)と呼ばれるものが数多く知られている。本研究ではTATAsの中でも外国人特別研究員が博士課程において研究を行っていたsTnをターゲットに用い、がん抗原とアジュバントとを化学的に結合させることにより、抗がん免疫を効率的に成立させる手法の開発を目指した。 本年は抗がんワクチン候補化合物であるシアリルTn(sTn)とアジュバント,T cellエピトープの複合体の合成を達成した.これだけの化合物を合成できるのは世界でも数が限られている。その意味でも極めて独創性の高い成果である。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|