2014 Fiscal Year Annual Research Report
TFTマイクロ流路デバイスによるスマート癌診断システムの開発
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13F03353
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松永 行子(津田行子) 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (00533663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Young-Jin 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | スマートポリマー / スマートビーズ / 血中循環腫瘍細胞 / 誘電泳動 / がん診断システム / 温度応答性ポリマー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、 血液やリンパ液の流れに乗って循環し遠隔臓器にまで転移を起こすことが知られている血中循環腫瘍細胞(CTC:Circulating Tumor Cell)の効率的捕捉・単離および濃縮を可能とするスマート癌診断システムの基盤技術の開発である。具体的には、CTCを選択的・可逆的・簡単に捕捉・放出可能なスマートビーズの開発と、電気的処理(DEP: dielectrophoresis)用いたビーズおよび細胞の濃縮が可能なスマートデバイスの開発を行う。平成25年度に引き続き、平成26年度ではスマートポリマーの合成を行い、調製したポリマーとanti-EpCAM(epithelial cell adhesion molecule)、ポリスチレン(PS: polystyrene)ビーズとをEDC/NHSを用いて反応させることでスマートビーズを作製した。得られたスマートビーズは温度変化により可逆的な直径と表面の電位(ゼターポテンシャル)の変化が確認できた。このスマートビーズは細胞膜表面にEpCAMを有するPC3(human prostate cancer cell)を用いてスマートビーズのEpCAMに対する活性を確認した結果、常温で目的の細胞を捕捉できることが示された。一方、スマートデバイスとしてITO(indium tin oxide)デバイスの設計・作製を行った。本デバイスを用いてPSビーズまたは細胞を捕捉したスマートビーズを、電気的処理により捕捉・単離および濃縮ができることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年4月から27年3月まで行った研究は全てが計画通りであった。得られた研究結果も今後の研究予定に影響がないと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度にはスマートビーズ・スマートデバイスそれぞれについて精密な操作が可能な条件を確立し、最終段階でスマート血中循環腫瘍細胞などの癌診断システム開発を目指す。
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Research Products
(4 results)