2014 Fiscal Year Annual Research Report
多重強秩序を示す溶質元素添加ビスマス鉄酸化物の第一原理計算と材料設計
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13F03370
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 功 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70183861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAWSON James 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マルチフェロイック / ペロブスカイト / 第一原理計算 / 点欠陥 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,多重強秩序物質であるビスマス鉄酸化物へのドーピング効果を,理論計算に基づき調査することを当初の目的とした.そのために,第一原理計算に基づいてBi-Oの原子間ポテンシャルを構築し,第一原理計算では実施できないようなサイズでの格子静力学ならびに動力学のシミュレーションを行うことを計画していた.しかしながら,研究途中にBi系についてのポテンシャル構築が,とくに3価Biについての非共有電子対の取り扱いに関して,困難であることが判明した.そこで,それまでに培った知見をもとに,研究ターゲットを修正した.すなわち,同様の複合酸化物であるBaTiO3, BaZrO3, SrTiO3を対象に,原子間ポテンシャルを構築して,第一原理計算では実施できないようなサイズでのシミュレーションを実施した.これらの系は,適切なドーピングを行うことでプロトン伝導体として有効であることが知られており,燃料電池等への応用が期待されている. まずプロトン伝導については,ZrO2とYSZ(Y:ZrO2)に関して検討した.バルクにおける結果と,対称傾角粒界モデルについての結果を比較した.さらにMnO2については,YおよびSnの共添加系について,プロトン伝導への添加元素の影響を詳細に調べた.MnO2粒界に関しては,リチウムイオンのインターカレーション挙動についても理論計算により明らかにした. これらの成果は,研究員として滞在した2年間に10報以上を主に斯界の一流雑誌への原著論文として出版している.途中で研究ターゲットの軌道修正をしたにもかかわらず,顕著な成果を挙げていることは,論文成果としても客観的にも示されている.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)