2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13F03380
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
巌佐 庸 九州大学, 大学院理学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JUSUP Marko 九州大学, 大学院理学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | ダイナミックエナジー収支モデル / クロマロ / 魚類養殖 / 個体群動態 / 環境リスクマジメント / 協力進化 / 進化ゲーム理論 |
Research Abstract |
初年度において、ユスップ博士の研究は以下の成果をもたらした。 (1)動的エネルギー収支モデル(DEB)の数値シミュレーションモデルを構築した。体調、体重といったデータだけで走らせることができるため汎用性が高い。太平洋クロマグロについてDEBモデルを作成し、モデル作成に使用したとは別のデータでその有効性を検証した。(2014年の日本水産学会春季大会にて発表し、論文は投稿し現在は審査中) (2)上記のモデルに基づいた資源管理戦略を漁業経済学も取り込んで解析した(日本生態学会大会にて発表し、論文は投稿準備中)。 (3)大西洋クロマグロを対象に、DEBモデルのパラメータを推定した。これからの1年半の研究期間に、太平洋クロマグロと大西洋クロマグロとの比較を行う。また大西洋クロマグロについて地中海での適切な繁殖場所を推定した(フランス海洋研究所IFREMERとの共同研究)。 (4)社会規範の進化に関する研究を間接互恵にもとついて展開した。異なる規範が対立をして他を排除することや, 2つが並び立つ状況で社会の協力が消滅する可能性、また互いに外集団の人間を警戒する性質(内集団びいき)や異なる規範を認めない性質(rigidity)が進化する状況を解析した。2つの論文としてとりまとめ、Joournal of Theoretical BiologyおよびPLoS Computational Biologyにそれぞれ掲載された。また2014ゲーム理論ワークショップにて発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
保守的な企画、執拗に実行、一流の共同研究者、効率的な指導
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Strategy for Future Research Activity |
1)資源管理戦略のため、太平洋クロマグロのバイオエコノミック解析について論文を投稿する。 2)Santa BarbaraにてNISBET, Roger教授と共にクロマグロの動的エナジー収支モデルを用いて、資源管理のため、個体群モデルを開発する。 3)太平洋クロマグロと大西洋クロマグロとの生物エナジー的な比較を行う。 4)大坂で行われる日本数理生物学会にてミニシンポジウムを創立する。
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Research Products
(5 results)