2014 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズゲノムリソースを利用したジュウロクササゲの長莢化遺伝子の解明と利用
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13F03514
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
友岡 憲彦 独立行政法人農業生物資源研究所, 多様性活用研究ユニット, ユニット長 (40373253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KONGJAIMUN Alisa 独立行政法人農業生物資源研究所, 多様性活用研究ユニット, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 栽培化 / QTL解析 / ファインマッピング / トランスクリプトーム / 莢長 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジュウロクササゲは、莢の長さが90㎝にも達するアジアで栽培化が進んだササゲ属のマメ科作物である。Alisa氏とのこれまでの共同研究によって、ジュウロクササゲの莢が極めて長くなった原因遺伝子が、第7連鎖群に座乗するPdl 7.1であることを明らかにしていた。この遺伝子は、莢の長さを長くするばかりでなく、種子の大きさも顕著に大型化する興味深い栽培化遺伝子と考えられた。そこで、本QTLから遺伝子単離を目指すために、アズキのゲノム情報を利用して新たに312個のSSRマーカーを設計し、その内両親間で多型を示した25個のマーカーが遺伝子候補領域の間にマップされた。 タイ国カセサート大学で栽培した1358個体の分離集団(BC3F2世代)を用いて、莢長と莢の柔らかさに関するQTL解析を実施した結果、新たに開発したマーカーは、形質の分離と高い相関を示し、これらのマーカーが今後遺伝子座乗領域を狭めるために利用できることを示した。 また、候補遺伝子を絞り込む目的で、BC3F2世代40個体と両親系統をつくば市の生物研温室で栽培し、トランスクリプトーム解析を実施した。各個体について、着莢から莢の成熟までの12段階の発育ステージ毎に莢からmRNAを抽出し、候補領域が栽培種型の3個体と野生種型の3個体について、イルミナのHiseq2500を用いたRNAseq解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した計画どおりに、研究が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
世代を進めたBC3F3個体を栽培し、新たに開発したマーカーや、トランスクリプトーム解析で得られる候補遺伝子の情報を加味して、莢長を支配する遺伝子の単離を目指す。
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