2005 Fiscal Year Annual Research Report
有機金属気相成長高密度量子ナノ構造による単電子集積エレクトロニクス
Project/Area Number |
13GS0001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福井 孝志 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (30240641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 英機 北海道大学, 名誉教授 (60001781)
雨宮 好仁 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (80250489)
本久 順一 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 助教授 (60212263)
橋詰 保 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授 (80149898)
葛西 誠也 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (30312383)
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Keywords | 有機金属気相成長 / 選択成長 / 量子ナノ構造 / 単電子トランジスタ / 2分岐決定ダイアグラム / カゴメ格子 / フォトニック結晶 |
Research Abstract |
平成17年度は、有機金属気相成長(MOVPE)選択成長法による量子ナノ構造を利用した単電子素子・単電子回路の実現と、高密度量子ナノ構造の周期配列の形成技術の確立を目的として、以下の研究を行った。 1.前年度に続き、単電子トランジスタの論理回路応用を目的に集積化を進めた。2分決定グラフ論理による1ビット加算器に関して、論文公表することが出来た。また、選択成長により作製したリッジ型量子細線と、自己形成InAs量子ドットを組み合わせた、フローティングゲート型の単電子メモリーの試作とその動作特性解析を進めた。試作した素子を温度20Kで評価した結果、ドレイン電流に、ゲート電圧に対する明瞭な時計回りのヒステリシスが観測された。印加するゲート電圧の最大値を変化させる実験、あるいはヒステリシスの幅やしきい値のシフト量およびその温度依存性、さらにゲート電圧を変化させた後の時間応答などの実験結果により、このヒステリシスが、ゲート側から注入された電子が量子ドットに保持されることに起因することが示された。 2.単電子素子の高温動作化を目的として、選択成長を用い、新しい種類のナノ構造の作製を試みた。具体的には、円形あるいは6角形のマスク開口部を有するGaAs(111)B基板に対して選択成長を行うことにより、直径50nm、長さは9μmにもおよぶ、GaAsナノワイヤ構造の作製に成功した。そして、このナノワイヤを単電子素子へと応用するプロセス手法を考案した。同様な構造はInP(111)A基板上にも作製した。まずInPナノワイヤ、横方向成長を利用したInP/InAsコアシェル構造、さらにInP/InAs/InP横方向ヘテロ構造からなるInAs量子リングを作製し、その光学的特性から、量子閉じ込め構造を確認した。
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Research Products
(6 results)