2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13GS0015
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石川 博通 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (20051667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 守 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10175127)
樗木 俊聡 秋田大学, 医学部, 教授 (50233200)
田之倉 優 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60136786)
清水 誠 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (30114507)
阿部 啓子 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10151094)
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Keywords | 食品 / 免疫学 / 腸内フローラ / γδT細胞 / 腸管上皮細胞間T細胞 / 分泌型IgA抗体 / クリプトパッチ / 孤立リンパ小節 |
Research Abstract |
平成16年の研究では、粘膜表面に数多く分布するγδ型のT細胞抗原レセプター(TCR)保持するγδT細胞の生体内生理的機能や胸腺外発達分化機構及び分泌型IgA抗体産生について新しい知見を得ることが出来た。マウス腸管上皮細胞間には膨大な数のγδT細胞(intraepithelial γδT cells;γδ-IEL)が分布する。 1)マウス肺へのCryptococcus(C.)neoformans感染症を追究した結果、抗γδT細胞抗体投与マウスやγδT細胞を欠如するミュータント(δ^<-/->)マウスではC.neoformansの排除は亢進することが判明した。 さらに、この排除がIFN-γの上昇によってもたらされること、野生型(WT)マウスにC.neoformans感染させた後に肺粘膜に集結するγδT細胞は免疫応答をTh2ヘシフトさせることでIFNγ産生を抑制し、かえってC.neoformansの排除を遅らせることが確かめられた。(J.Immunol.172:7629-7634,2004)。 2)胸腺を欠如するnu/nuマウスにみられるγδ-IELなどの胸腺外発達分化T細胞は腸間膜リンパ節(MLN)やバイエル板で産生されることが報告された。これを検証するために、nu/nuマウスですべてのリンパ節やパイエル板を欠損するマウスを2種類作製した。これらのマウスにも十分γδ-IELがみられることが確かめられ、MLNやバイエル板が必須でないことを明らかにした。(J.Immunol.174:1906-1912,2005)。 3)腸管粘膜腔へは、日々多量のIgA抗体が分泌される(分泌型IgA抗体)。IgM陽性B細胞からIgA産生B細胞へのクラススイッチには粘膜固有層に分布する形のととのったリンパ組織が必須であることを明らかにした。(J.lmmuml.172:6259-6264,2004)。
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