2014 Fiscal Year Annual Research Report
糸状菌におけるプログラム細胞死機構の統合的理解 -特に病原性への関与について-
Project/Area Number |
13J00178
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
井上 加奈子 神戸大学, 農学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | オートファジー / ハイフォポディア / Pre infection hyphae / Cell cycle |
Outline of Annual Research Achievements |
いもち病菌は、根からハイフォポディア(HY)やPre infection hyphae(Pre-IH)を介して感染するが、この感染戦略におけるオートファジー(ATG)の重要性については明らかとされていない。根感染過程におけるATGの重要性を明らかとするため、Atg8:GFP-H1:RFPを用いてATGと核の挙動を経時的観察を行った結果、顕著なATGの誘導や核の分解は認められなかった。また、ATG欠損株を根に接種し、病徴観察と透過型電子顕微鏡解析を行った結果、ATG機構が欠損していても病原性を有することが明らかとなった。これらの結果から、ATG機構は、根感染を成立させる上で、必須でないことが明なった。また、Veneaultらによって ATG誘導は、細胞周期と関連性があることが示唆されてきた。そこで、細胞周期のどのチェックポイントが根感染に重要であるかを、各チェックポイントを阻害した変異体やS期阻害Hydroxy urea(HU)処理によって、調査した。まず、感染器官の分化を形態学的に解析した結果、G1期やS期を制御すると、Pre-IHの分化が著しく抑制されていた。さらに、S期を制御すると、核分裂は阻害され、隔壁が次々と形成されるため、核の無い細胞が形成されることが明らかとなった。また、HYとPre-IHの間には隔壁を伴うくびれが生じるという特徴があることから、S期制御による細胞骨格の局在性をアクチン結合性Gelsolin:GFP標識株を用いて調査した。その結果、HU無処理区ではHYとPre-IHの間にアクチンが集積するが、処理区では、特定の部位での集積は認められなかった。さらに、接種実験を行った結果、G1期やS期を阻害すると、病原性の著しい抑制が観察されたことから、根感染には、G1/S期のチェックポイントが重要であると考えられた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Polycationic ruthenium red is reactive with the extracellular matrix produced by plant pathogenic fungi.2015
Author(s)
Ueno,S., Inoue,K., Ishii,H., Jiang,S., Adachi,Y., Kanematsu,S., Park,P., Ikeda,K.
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Journal Title
Journal of Electron Microscopy Technology for Medicine and Biology
Volume: 28
Pages: 47-53
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Partial inhibition of abscission layer formation caused by an interaction at two seed-shattering loci, sh4 and qSH3, in Asian wild rice, Oryza rufipogon2015
Author(s)
Inoue,C., Htun,T. M., Inoue,K., Ikeda,K., Ishii,T., Ishikawa,R.
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Journal Title
Genes and Genetic Systems
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Regulation of photochemical energy transfer accompanied by structural changes in thylakoid membranes of heat-stressed wheat.2014
Author(s)
Marutani,Y., Yamauchi,Y., Miyoshi,A., Inoue,K., Ikeda,K., Mizutani,M., Sugimoto,Y
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Journal Title
International Journal of Molecular Science
Volume: 15
Pages: 23042-23058
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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