2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13J00246
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石原 純 東京大学, 医科学研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 血液幹細胞培養 / Thrombopoietin / integrin |
Research Abstract |
造血幹細胞の造血幹細胞は血球系の幹細胞であり、生体内ではニッチという場所でその機能が制御されていると考えられている。私は、造血幹細胞由来の液性因子が造血幹細胞機能を制御するのかを今年度調べる計画であり、以下の3つを主に行なった。①Nov/CCN3が造血幹細胞機能を制御するメカニズムの検討NovはTPO存在下では、integrin αvβ3の結合を介して造血幹細胞の骨髄再建能を上昇させたが、TPOとIFNγの共存在下においてNovで処理すると、integrin αvβ3を介して骨髄再建能を負に制御することを見出した。以上より、Novがマウス造血幹細胞の骨髄再建能を双方向的に制御する機序を示した。これは、造血幹細胞ニッチにおいて、Novが骨髄再建能を制御するメカニズムの解明に貢献すると考えられる。 ②投稿論文と博士論文の執筆投稿論文は筆頭著者で1報発表した。また、共著の論文を2報発表した。 ③新規因子の探索 平成25年度は、7種の新規候候補因子を試すことも主眼においていたが、このうち1因子については造血幹細胞の骨髄再建能と細胞増殖に影響を与えていないことは確認したものの、他の因子については時間的、手技的要因から検討することができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1因子については新しい制御機構が分かった。また、博士号を取得し論文発表も行なった。 しかしながら、in vivoでの造血幹細胞の制御機構に関する実験ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、スイス連邦工科大学ローザンヌ校に行って、研究を行なう。In vivoでサイトカイン濃度をコントロールする実験を行なう。これによって、造血幹細胞由来因子による造血幹細胞制御機構をin vivoで探ることを目指す。
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Research Products
(4 results)