2015 Fiscal Year Annual Research Report
円口類ヤツメウナギの神経進化発生学的研究による脊椎動物中脳の進化的起源の解明
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13J00621
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 大地 筑波大学, 生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 進化発生学 / ヤツメウナギ / 中脳 / 外眼筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 : 本研究は、脊椎動物の中脳の進化的起源を、進化発生学的に解明することを目的としている。そこで祖先的な形質を保存しているヤツメウナギの脳発生について、神経構造や分子的な発生メカニズムの解析を試みた。以下に本年度の主な結果について記述する。 1. 神経構造解析:幼生期および成体の脳を露出させ、神経ラベリングを行う実験系を確立した。その結果、幼生期では視蓋ニューロンの分化が未熟であり、視覚入力ではなく聴側線・体性感覚入力が優占していることが明らかとなった。 2. 遺伝子発現解析:GABA作動性ニューロンのマーカー遺伝子Slc32の遺伝子発現解析を行ったところ発生期中脳では発現していなかったのに対し、アンモシーテス幼生期・変態期・成体の視蓋でVGLUTとSlc32の発現が見られた。この結果は、中脳視蓋において幼生期からGABA作動性ニューロンの分化が始まっていることを示している。 3. 外眼筋の発生メカニズムの解析:視覚系における重要な要素である外眼筋の発生メカニズムについて解析を行ったところ、基本的な外眼筋発生メカニズムはヤツメウナギでも保存されており、脊椎動物の共通祖先ですでに獲得されていることがわかった。またヤツメウナギにおいては、外眼筋の分化は幼生期・変態期を通じて長い期間で行われることがわかった。 これらの結果から、変態期において中脳構造は大規模に改変されるものの、既に幼生期には、中脳構造の改変が始まっていることが明らかとなった。これは「ヤツメウナギは発生期と変態期で2段階の中脳発生をする」という当初の想定と異なっている。実際のヤツメウナギの中脳発生は、少なくとも発生期、幼生期(成長過程)、変態期と多段階的に起きている可能性があることを示唆している。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)