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2014 Fiscal Year Annual Research Report

肥満細胞に特異的に発現する抑制性受容体の機能解析

Research Project

Project/Area Number 13J00798
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

金丸 和正  筑波大学, 人間総合科学研究科, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsアレルギー疾患と肥満細胞 / 活性化制御受容体 / 肥満細胞前駆細胞
Outline of Annual Research Achievements

近年、アレルギー疾患は増加の一途をたどっており、現在何らかのアレルギー症状のある人は、我が国で3人に1人はいることが分かっている(厚生労働省 平成15年度保健福祉動向調査)。また、組織に存在する肥満細胞の過剰な活性化によってアレルギー症状が発現することが知られている。従って、肥満細胞の活性化制御機構を解明することが、アレルギー疾患の病態解明に必要である。
本研究の目的は、肥満細胞の活性を制御する新規受容体分子を同定し、その制御機構を解明することである。まず、ヒト末梢血由来肥満細胞の遺伝子発現データを用いた網羅的解析を行い、分子 Xを選択した。
生体内での詳細な解析を行う上でマウスを用いることは重要であると考えられたため、マウス肥満細胞における分子 Xの発現をフローサイトメトリー法により解析したところ、分子 Xはマウス骨髄由来肥満細胞の膜上に発現し、マウス生体内では骨髄中に存在する肥満細胞前駆細胞の膜上に発現していた。
肥満細胞における分子 Xの機能を明らかにすることを目的とし、分子 Xを強制発現させた肥満細胞株を用いた解析を行ったところ、分子 Xは細胞の接着能に関与していることが示唆された。
アレルギー性疾患の慢性期では、肥満細胞前駆細胞の末梢組織への遊走によって肥満細胞が過剰に増加し、病態を増悪させていることが知られている (Joakim S. Dahlin. et al., Mol Immunol, 63:9, 2015)。しかし、肥満細胞前駆細胞の末梢組織への遊走、浸潤機構、及び分化、成熟機構には未だ不明な点が多い。本研究は肥満細胞前駆細胞の末梢組織への接着、浸潤機構の一端を明らかにすることにより、アレルギー疾患における過剰な肥満細胞の増殖を抑え、症状を緩和する治療法の開発に繋がると期待される。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

・肥満細胞の活性化を制御する新規膜型受容体である分子 Xを同定した。
・生体内の肥満細胞における分子 Xの発現局在を明らかにした。
・肥満細胞における分子 Xの機能が示唆された。

Strategy for Future Research Activity

・肥満細胞前駆細胞における分子 Xの機能を、より詳細に解析する。
・分子 Xをコードする遺伝子 Xの欠損型マウスについて:遺伝子 X欠損型マウスは胎生致死となることが知られている。そこで肥満細胞特異的 Cre発現マウス (Mcpt5-Cre)を用いた肥満細胞特異的遺伝子 X欠損型マウスの作製を検討した。しかし、肥満細胞前駆細胞をフローサイトメーターにより単離し Mcpt5のmRNA発現を検証したところ、発現していないことが分かったため、肥満細胞前駆細胞特異的遺伝子 X欠損マウスは作製できないことが分かった。

  • Research Products

    (3 results)

All 2015 2014 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Toll-like receptor 4 and MAIR-II/CLM-4/LMIR2 immunoreceptor regulate VLA-4-mediated infammatory monocyte migration2014

    • Author(s)
      Naoya T otsuka, Yun-Gi Kim, Kazumasa Kanemaru, Kouta Niizuma, Eiji Umemoto, Kei Nagai, Satoko T ahara-Hanaoka, Chigusa Nakahasi-Oda, Shin-ichiro Honda, Masayuki Miyasaka, Kazuko Shibuya & Akira Shibuya
    • Journal Title

      Nature Communications

      Volume: 5:4710 Pages: -

    • DOI

      10.1038/ncomms5710

    • Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] アトピー性皮膚炎における受容体 Xの機能解析2015

    • Author(s)
      金丸 和正
    • Organizer
      東京理科大学-筑波大学合同リトリート
    • Place of Presentation
      東京理科大学
    • Year and Date
      2015-03-20
  • [Remarks] 筑波大学 免疫学研究室

    • URL

      http://immuno-tsukuba.com/index.html

URL: 

Published: 2016-06-01  

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