2014 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍活性物質アプリロニンAの作用機序に関する研究
Project/Area Number |
13J01175
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平山 裕一郎 筑波大学, 数理物質系, 特別研究員(PD)
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Keywords | 天然物化学 / ケミカルバイオロジー / タンパク質間相互作用 / 分子プローブ / アクチン / チューブリン |
Outline of Annual Research Achievements |
アプリロニンA(ApA)は強力な抗腫瘍活性を有する海洋産マクロライドである。標的タンパク質としてアクチンに作用することが知られていたが、アクチンとの作用のみではApAの強力な抗腫瘍活性を説明できず、その作用機序は不明であった。これまでに申請者はApAの作用機序の解明を目的に、ApAをリガンドとした光親和性ビオチンプローブを合成し、これを用いて新規標的タンパク質としてチューブリンの同定に成功している。さらにApAがアクチン存在下でチューブリン重合阻害活性を示すことを見出していた。前年度に精製チューブリンを用いたin vitroでの相互作用解析を進め、ApAとチューブリンの相互作用にアクチンが必要であることを明らかにした。この結果からApAがアクチンとチューブリンの両者と結合し三元複合体を形成していることが強く示唆された。そこで今年度はこの三元複合体の結合様式を明らかにするために、ゲルろ過HPLCによる三元複合体の精製とその結合様式の解析、およびビアコアを用いたSPRによる三元複合体相互作用の解析を行った。結果、ApAがアクチンモノマーおよびチューブリンヘテロダイマーと1:1:1の複合体を形成していることを明らかにし、この複合体の結合能が十分に強いことを明らかにした。アクチンやチューブリンに結合する化合物は多く知られているが、アプリロニンAのように両者に同時に結合して強力な活性を示すことはこれまで報告例がなく、ApAが興味深い作用機序を有する天然物であることがわかった。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度が最終年度のため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Study on the target proteins of an antitumor macrolide aplyronine A2014
Author(s)
Yuichiro Hirayama, Kozo Yoneda, Kota Yamagishi, Kota Tsuchiya, Takumi Chinen, Takeo Usui, Eriko Sumiya, Motonari Uesugi, Tomohiro Suzuki, Hirokazu Kawagishi, Masaki Kita, Hideo Kigoshi
Organizer
3rd Asian Chemical Biology Conference
Place of Presentation
University Town, National University of Singapore (Singapore)
Year and Date
2014-12-15
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