2013 Fiscal Year Annual Research Report
棲み分け占有型ハイドレートの基礎物性研究および応用研究
Project/Area Number |
13J01430
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松本 裕樹 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | ハイドレート / エネルギー貯蔵・輸送 / 構造解析 / 熱力学的安定性 / ケージ占有性 / 粉末X線回折測定 / 相平衡測定 / ラマン分光分析 |
Research Abstract |
水素+シクロペンタン(CP)混合ハイドレート系において、CPの量・圧力・温度・加圧時間・冷却時聞を変化させて調製した混合ハイドレートに対して粉末X線回折測定およびラマン分光分析を行い、ハイドレートの結晶構造および各ゲスト分子の成を明らかにした。気体の貯蔵量を増加させるにはCPの量および圧力が重要であることがわかった。水素+テトラヒドロフラン(THF)混合ハイドレート系と同様の傾向が見られたことから、第二成分の水溶性は水素包接量やハイドレートの熱力学的定性にはほとんど影響しないことがわかった。 さらなる実験として水素+メタン混合ハイドレート系において同様の実験を行った。本系の場合、それぞれのゲスト分子の大きさに差がないため大小のケージを完全に棲み分けて占有せず、複雑なケージ占有性を呈することが明らかとなった。用いるメタンの量によって結晶構造が変化し、水素貯蔵に有利な結晶構造は限られた組成・圧力条件を満たした場合のみ生することを見出した。加圧時間によって結晶構造が異なることから、混合ハイドレート内での水素の拡散メカニズムを明らかにした。 メタン+エタン+1,1-ジメチルシクロヘキサン(DMCH)混合ハイドレート系において同様の実験を行った。本系では上記のようなパラメータの変化による結果の大きな違いは見られなかったことから、DMCHが形成する特殊な結晶構造ではケージ占性の大きな変化は起こらないことが明らかとなった。 さらなる実験としてDMCHと同じ結晶構造を形成する1,1,2,2,3,3,4-ヘプタフルオロシクロペンタン(HFCP)を用い、メタン+HFCP混合ハイドレート系の相平衡測定を行い、熱力学的安定性を明らかにした。この特殊な結晶構造は高圧・高温条件では非常に不安定と考えられてきたが、本系では高圧・高温まで優れた安定性を持つことを見出した。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Structure-H Methane+1,1,2,2,3,3,4-Heptafluorocyclopentane Mixed Hydrate at Pressures up to 373 Mpa2013
Author(s)
Sumihiro Suzuki, Yuuki Matsumoto, Yoshito Katsuta, Shunsuke Hashimoto, Takeshi Sugahara, Kazunari Ohgaki
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Journal Title
The Journal of Physical Chemistry A
Volume: 117
Pages: 4338-4341
DOI
Peer Reviewed
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