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2013 Fiscal Year Annual Research Report

記憶を担う神経細胞集団の発火特性の解明

Research Project

Project/Area Number 13J01624
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

北西 卓磨  京都大学, 生命科学系キャリアパス形成ユニット, 特別研究員SPD

Keywords記憶 / 最初期遺伝子 / 発火活動 / マルチユニット記録 / 海馬
Research Abstract

記憶の形成にともない、脳内に散在する小数の神経細胞が強く活動し、最初期遺伝子という一群の遺伝子を発現する。これら少数の細胞が記憶情報をになう機能的細胞集団(cell assebly)であると考えられている。一方で、記憶形成にともない神経細胞の発火活動のパターンも動的に変化する。機能的細胞集団における遺伝子発現と発火パターンは、密接に相互作用しつつ記憶痕跡を形作ると考えられるが、生きた動物の脳における両者の関係性はほとんど明らかにされていない。そこで、本研究は、機能的細胞集団に遺伝子改変を行うことができるcFos-tTA遺伝子改変マウスに、マルチユニット記録法やウイルスベクターを組み合わせて適用し、記億を担うとされる機能的細胞集団の発火パターンを明らかにする。
初年度にあたる今年度は、当初の計画通り、実験系の確立をおもに行った。まず、マルチユニット記録法のセットアップを行い、海馬CA1/CA3領域の場所細胞(place cell)の発火活動を記録・解析できることを確認した。次いで、組換アデノ随伴ウイルスベクターを作出するシステムを導入し、注入部位のほぼ全ての神経細胞に感染する高力価ベクターを作成した。また、tet0プロモータを搭載したウイルスベクターを作成してcFos-tTAマウスに注入することで、機能的細胞集団への選択的な遺伝子導入を達成した。さらに、光遺伝学システムをセットアップし、光感受性チャネルを海馬に導入し、光照射の作用を細胞および行動のレベルで確認した。なお、今年度の予想外の進展として、海馬-嗅内野回路への入力を解剖学的に探索したところ、この回路に強く投射する機能未知の細胞核を新たに見出した。このようにして、機能的細胞集団の発火特性を明らかにするための実験系の確立を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

複数の実験系(マルチユニット記録、ウイルスベクター、光遺伝学)をセットアップし、申請時の計画内容をほぼ達成しているので、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

本年度に確立した実験系を用いて、機能的細胞集団の発火特性の解析を行う予定である。

URL: 

Published: 2015-07-15  

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