2014 Fiscal Year Annual Research Report
折り紙工学の数理を活用した可展性を持つ形状の効率的な設計に関する研究
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13J01807
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鶴田 直也 筑波大学, システム情報工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 折り紙 / 可展面 / 形状モデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、折り紙の技術を活用した、平面に展開可能な形状の設計支援について研究を行った。折り紙における折り畳みのみによって形をデザインするということは、ものを折って小さくする、あるいは折り畳んだ状態から展開する技術に関連があり、その工学的な利点が見直されつつある。特に近年では、計算機による設計支援技術と組み合わせた研究が盛んに行われている。この形状設計の課題としては、一般的なCADによる形状設計に比べて、折り紙で設計可能な形状は大きく限定されるということ、また工学あるいは他の分野において価値ある形状をいかにして見つけ出すかという点が挙げられる。 これらの問題に対して、1枚の長方形素材から立体的な曲面を作り出す研究に取り組み、最適化手法と対話性を適切に組み合わせたシステムを実現した。これは、平板素材に細長い切り込みを入れることで自由度の高い立体形状を可能にするものである。折り曲げだけでなく、切り込みを許容することで、従来の折り紙の範囲を拡張させた領域に踏み込んでいる。また、新しい折りの発見を支援するものとして、紙を平坦に折り畳んだ形状を自動生成するツールの開発にも取り組んだ。紙を一定回数だけ折り畳んだ形をユーザに提示し、その中からユーザがものの形を見立てることで、新しい折り紙作品を発見することができる。こちらはユーザテストを兼ねたワークショップを開催し、システムの有効性を評価すると同時に、折り紙研究の普及にも務めた。 本研究によって従来手法では難しかった形状の設計を実現することができた。しかしながら、切り込みの入れ方の工夫や折り紙で用いられる複合的な折りを実装するなど改善の余地は残されており、今後も折り紙技術の可能性を広げるためのさらなる研究が必要である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)