2015 Fiscal Year Annual Research Report
グラフ構造のリサンプリングを行うブートストラップ法
Project/Area Number |
13J01933
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永田 晴久 大阪大学, 基礎工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ブートストラップ法 / 確率的グラフ構造 / ネットワーク分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポアソンブートストラップのクラスター係数についての性質:クラスター係数は,ネットワーク内のあるノードに対して,隣接するノード間のエッジの密度を測る統計量である.クラスター係数はノードがコミュニティ内のハブであるかを判断することに使えるため,主に社会学等でよく使われる量であるが,数理的な解析はやや難しく,あまり行われていない.そこで,ポアソンブートストラップによってクラスター係数の分散を近似できるかどうかを調べた.ランダムグラフのもっとも簡単なモデルであるErdos-Renyi (ER) モデルについてはすでに期待値と分散の一致性を示しているため,今回はより一般化されたモデルである Stochastic Block Model (SBM) に対して期待値の一致性,および分散のバイアスのオーダーを示した.
ポアソンブートストラップとモジュラリティについての性質:モジュラリティはNewmanによって提案された,ノード集合の分割の良さを定量的に表す尺度である.本研究では,コミュニティ抽出におけるバラつきの評価を目的として,モジュラリティに対してポアソンブートストラップを適用した場合の分散の評価を行った.簡単な場合として,まずERモデルの下で,期待値・分散に対するポアソンブートストラップによるモジュラリティの推定量が一致性を持つことを示した.この過程で,モジュラリティとコミュニティ内リンク数・コミュニティ間リンク数との関係性も明らかにすることができた.また,この結果を拡張し,SBMの下での一致性も示すことができた.この結果を数値的に確かめるためのシミュレーション,および実データでの確認は,今後の課題である.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)