2014 Fiscal Year Annual Research Report
皮膚免疫担当細胞のアトピー性皮膚炎発症に果たす役割の解明
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13J02446
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中島 沙恵子 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / マウスモデル / 皮膚 |
Outline of Annual Research Achievements |
皮膚免疫担当細胞のアトピー性皮膚炎に果たす役割の解明を目指し、昨年度はTh17細胞およびγδT細胞から産生されるIL-17Aに注目して研究を進め、IL-17Aが複数のマウスADモデルにおいてTh2誘導に促進的に作用することを証明した (Nakajima et al., JID, 2014)。IL-17Aは、Th17関連疾患だけではなく、これまでTh2型皮膚炎症性疾患として考えられてきたADの新規治療ターゲットとなり得ることが期待される。すでに国内でもADの治療薬として抗IL-17A抗体投与の臨床試験が開始されているが、その成果に期待が持たれる。 更に今年度、我々はこれまで報告されているマウスADモデルが、ヒトADとどの程度相関しているのか、複数のマウスADモデルを用いて、AD様皮膚炎を発症しているマウス皮膚をサンプリングし、その解析を行った。これらサンプルからmRNAを抽出しmRNAレベルでどの程度の相関が見られるか解析を行っていく予定である。 同時にヒトAD病変部・非病変部からのサンプリングも行い、同様にmRNAを抽出し、解析を行っていく予定である。 サンプルは既に採取を終了しており、mRNA抽出、cDNA作製も完了している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度、IL-17Aというサイトカインに着目してADの病態で果たす役割について検討を行ってきたが、今年度は、マウスADモデルがヒトADとどれほどの相関を持っているのかを検討することとし、研究を進めてきた。複数のマウスADモデルからのサンプル採取、およびヒトAD病変部・非病変部からのサンプリングを行い、mRNA抽出およびcDNA作製を完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、マウスADモデルがmRNAレベルでどれほどヒトADと相関しているのか、引き続き解析を行っていく予定である。また、皮膚免疫担当細胞に関連する注目すべき分子の候補が得られれば、さらにその分子についてマウスADモデルでの検討およびヒトサンプルでの検討を行っていく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] IL-17A as an inducer for Th2 immune responses in murine atopic dermatitis models.2014
Author(s)
Nakajima S, Kitoh A, Egawa G, Natsuaki Y, Nakamizo S, Moniaga CS, Otsuka A, Honda T, Hanakawa S, Amano W, Iwakura Y, Nakae S, Kubo M, Miyachi Y, Kabashima K.
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Journal Title
J Invest Dermatol
Volume: 134
Pages: 2122-30
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant