2014 Fiscal Year Annual Research Report
土壌共生菌がつくりだす森林の多様性:移入操作実験と最先端分子同定技術の融合
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13J02732
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
門脇 浩明 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 菌根菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度からの継続として、菌根菌が樹木群集動態に与える効果を検証することを目的とし、京都大学理学部植物園にて野外操作実験を行った。温帯林において優占する二種類の菌根タイプ、外生菌根菌(EcM)とアーバスキュラー菌根菌(AM)、に注目し、菌根親樹処理区に実生移植処理区を交差させる直交要因実験を遂行した。具体的には、先ず、土壌を充填したメソコズムを36基設置し、そこに、それぞれの菌根菌タイプを根に有する菌根親樹処理区を設置した。これらの親木群集とその菌根菌が安定化するであろう三か月後、菌根菌に未だ感染していない実生をEcM性とAM性樹種のそれぞれについて準備し、菌根親木処理区と交差するように割り振り、親木の直下に移植を行った。十分な成長変化がみられるであろう二度の生育期を経た一年半後、それらの実生全てを収穫した。実生の生存率・成長率・葉の元素組成(炭素・窒素・リン・カリウムなど)・根圏微生物の次世代シーケンスGSJrの解析データをもとに、親樹から実生への菌根菌の継承様式を明らかにしたうえで親樹-実生間の相互作用を定量化した。次世代シーケンサーによる菌根菌群集の解析では、野外実験であるがゆえに、一部のサンプルで十分なリード数を得ることができなかったため、現在、MiSeqを活用して再解析を進めている段階である。これらのデータを統合的に解析することで、外生菌根菌(EcM)とアーバスキュラー菌根菌(AM)のそれぞれが、どのように樹木とかかわり合い、森林の構造と動態に影響するのかをより深く理解することが可能になると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
野外操作実験が予定通り完了し、樹木の成長率や根圏真菌類のメタゲノムデータ、植物体や土壌の元素分析などを含む、重要なデータ一式の収集が完了している段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータを統合し、菌根菌が樹木間相互作用に与える影響について統計解析を行い、その結果を精査し、必要であればさらなる解析を含め、結果のとりまとめを行いたいと考えている。
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Research Products
(5 results)