• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2013 Fiscal Year Annual Research Report

雄ずいの極性確立メカニズムの解明

Research Project

Project/Area Number 13J03036
Research InstitutionNational Institute for Basic Biology

Principal Investigator

鳥羽 大陽  基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 特別研究員(PD)

Keywords極性形成 / 雄ずい / MADSボックス遺伝子 / 基部被子植物 / シロイヌナズナ / 分子遺伝学 / 進化発生学
Research Abstract

本研究は, 植物の形作りにおける極性確立のメカニズムを分子遺伝学的手法により明らかにすることを目的とし, 特に, 雄ずいにおけるユニークな極性の転換現象に注目し, その現象解明を目指した. また, 進化発生学的アプローチにより, 雄ずいにおける極性確立メカニズムの普遍性と多様性を明らかにすることも目指して研究を実施した。
モデル種であるシロイヌナズナを用いた研究から, 雄ずいの形作りの途中から遺伝子発現をコントロールする技術を開発した. この技術を用いる事により, 今後の実験において, これまでは不可能であった詳細な解析を可能にする事が出来るようになった.
上述の遺伝子発現コントロール技術による実験から, 想定されていなかった成果が得られ, 雄ずいの極性を制御する主要因子を明らかにすることが出来た. この因子は, MADSボックス遺伝子と呼ばれており, これまでは花器官の運命を決定する遺伝子として知られていた. 本研究の成果から, そのMADSボックス遺伝子に新たな機能があることが明らかとなった. また, 雄ずい極性確立におけるMADSボックス遺伝子の機能解析を進めた結果, MADSボックス遺伝子を機能調節するファクターの存在が示唆された。この新規ファクターの存在は, 全く認識されていないものだったため, 今後の主要な究明テーマになると考えられる.
オーストラリア(モナシュ大学)にて実験を行った機会から, オーストラリア固有種であり, 基部被子植物でもあるオーストロバイレヤの雄ずいを解析することができた. オーストロバイレヤの雄ずいの形作りに関するメカニズムの研究は, これまでに報告がなく, 本研究の成果は新たな知見をもたらす事が期待され, さらに花進化を解明するためにも重要な知見となることが期待される.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画通りに概ね実験を進めることが出来、想定通りの結果を得ることが出来た. また, その上で, 研究の目的を達成するための核となる発見を, 想定外であったが, 得る事が出来た. さらに, 留学先の研究室との協力により, オーストラリア固有生物の研究も可能となり, 今後の研究計画では, さらなる進展を見込む事が期待できる.

Strategy for Future Research Activity

現在までの成果から, 開発した技術をもとに, より効率良く研究を進める計画を策定し, 研究推進を図る. また, 研究の目的達成に鍵となる主要因子の発見に成功した事から, 解明課題であるメカニズムの全容を切り開いて行く実験を今後遂行していく予定である.

  • Research Products

    (4 results)

All 2014 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] The DROOPING LEAF and OsETTIN2 genes promote awn development in rice2014

    • Author(s)
      Taiyo Toriba, Hiro-Yuki Hirano
    • Journal Title

      The Plant Journal

      Volume: Vol.77 Pages: 616・626

    • DOI

      10.1111/tpj.12411

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] イネの発生を制御する主要遺伝子は芒形成にも必須である2014

    • Author(s)
      鳥羽大陽, 平野博之
    • Organizer
      日本育種学会第125回講演会
    • Place of Presentation
      東北大学川内北キャンパス(宮城県,仙台市)
    • Year and Date
      20140321-22
  • [Presentation] イネの芒の形成を制御する発生機構2013

    • Author(s)
      鳥羽大陽, 平野博之
    • Organizer
      日本遺伝学会第85回大会
    • Place of Presentation
      慶應義塾大学 日吉キャンパス(神奈川県, 横浜市)
    • Year and Date
      20130919-21
  • [Book] Flower Development Methods m Molecular Biology, Vol. 11102014

    • Author(s)
      Hiro-Yuki Hirano, Wakana Tanaka, Taiyo Toriba
    • Total Pages
      475 (57-84)
    • Publisher
      Humana Press

URL: 

Published: 2015-07-15  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi