2015 Fiscal Year Annual Research Report
スローライトブラッグ反射鏡導波路による高解像光ビーム掃引とその光信号処理への応用
Project/Area Number |
13J03062
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
顧 暁冬 東京工業大学, 精密工学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 分波器 / 波長選択スイッチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、光の群速度を遅くするスローライト導波路の巨大な構造分散を活用することで、新たな非機械式光ビーム掃引技術の確立及びこの技術に基づく機能デバイスの提案・開発することである。本技術は、従来のビーム掃引技術の限界を打破し、非機械式で、小型、高解像度、高速のビーム掃引を可能とする期待ができる。 平成26年度までには、上記の高性能ビーム掃引技術をベースに高性能波長選択スイッチを設計、作製した。従来の技術より大幅に超える200出力ポートを搭載可能な波長選択スイッチの作製に成功した。しかしながらこの回折光学素子においては、空間に出力される光信号の強度が、光導波路の伝播方向に向かって指数関数的に減少するという問題がある。このような指数関数状の強度分布は、リニアアレイとしてのビームパターンを変形させるから、回折光学素子としての波長分解能を劣化させる。 平成27年度には、上記の問題を解決するため、光信号の伝搬方向に向かって光信号の上方空間への透過率が変化する反射構造部の提案および設計を行った。その方法とは、基板上に下部ブラッグ反射鏡、コア層を形成後、上部ブラッグ反射鏡に必要となる最大の均一の層数またはペア数で成膜し、そしてフォトリソグラフィおよびエッチングにより、所望の透過率分布を有する上部ブラッグ反射鏡を形成する。 ほかに、この研究で提案した波長選択スイッチの高い挿入損失を改善するため、電流注入により無挿入損失波長選択スイッチの提案および実証実験を行った。結果として、15dB以上の光増幅が得られ、およそ13dBの挿入損失を完全に補うことに成功した。その同時に、放射された光の強度分布も平坦となり、分解能の高い光信号も得られた。 本研究によれば、従来の回折光学素子では得られなかった、無挿入損失、そして非常に高い分散を保ちつつ、波長分解能に優れた回折光学素子の実現が可能になる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)