2015 Fiscal Year Annual Research Report
光の音響的・機械的作用を用いた薬剤動態観測・薬剤輸送一体型技術の開発
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13J03171
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
角井 泰之 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 光音響波 / 光超音波 / フォトメカニカル波 / レーザー誘起応力波 / 薬剤輸送 / 薬剤動態 / 診断・治療一体 / 血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,薬剤のイメージング,そして薬剤の輸送と動態観測の一体型技術に関して動物実験を実施し,開発技術の有用性を検討した.まず,薬剤動態観測の実験として,光音響イメージング法の造影剤かつ光線力学的治療の光感受性薬剤として機能するインドシアニングリーン内包生分解性ナノ粒子(ICGラクトソーム)を使用し,腫瘍血管を経由してマウス皮下腫瘍へ輸送される同薬剤,そして光線力学的治療による薬剤の光褪色と抗腫瘍作用の機序の一つである血管閉塞を光音響イメージングにより捉えた.その結果は,これら診断と治療の組み合わせが重要であることを示唆した.次に,薬剤(エバンスブルー)を投与した皮下腫瘍マウスを対象に,低エネルギーパルス光により薬剤の光音響イメージングを,高エネルギーパルス光により腫瘍への薬剤輸送促進を目的としたフォトメカニカル波適用を行った.その結果,適用群における薬剤由来の光音響信号の振幅は非適用群(薬剤投与のみ)に対して有意に高くなり,フォトメカニカル波による薬剤輸送促進効果が示された.また,フォトメカニカル波適用後の光音響信号の振幅は個体ごとに大きくばらつき,輸送薬剤の分布をその場で観測することの重要性が示された.最後に,本技術の応用を視野に入れた発展のため,血管の光イメージングに精通するUniversity of California, IrvineのProf. Bernard Choi氏の研究室で,治療時の血流を迅速に観測可能な小型・軽量なレーザースペックルイメージング装置を開発した.これは本技術による血液から標的組織への薬剤の移行の制御,また治療効果の予測と判定に役立ち,高効率・低副作用の薬剤治療を支援する.以上より,本技術は標的組織の薬剤分布のイメージングと制御を可能にし,重要疾患に対する薬剤治療効果の向上に貢献できる.従って,本研究成果は社会的に大きな意義があると言える.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)
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[Presentation] Photoacoustic imaging of subcutaneous tumor in mice and its vascular response to photodynamic effect using indocyanine green-labeled biodegradable nanocarrier2015
Author(s)
Yasuyuki Tsunoi, Shunichi Sato, Ryota Watanabe, Satoko Kawauchi, Yoshihiro Miyagawa, Daisuke Mizokami, Nobuaki Tanaka, Koji Araki, Akihiro Shiotani, Toshiya Takemura, Mitsuhiro Terakawa
Organizer
European Conferences on Biomedical Optics 2015
Place of Presentation
Munich(Germany)
Year and Date
2015-06-21 – 2015-06-25
Int'l Joint Research
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