2014 Fiscal Year Annual Research Report
13C観測NMRの高感度化による高分子量蛋白質のNMR構造解析法の開発
Project/Area Number |
13J03241
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古板 恭子 大阪大学, たんぱく質研究所, 特別研究員(PD)
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Keywords | 溶液NMR / 常磁性緩和促進 / タンパク質複合体 / 立体構造 / フロリゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質の立体構造を決定する方法のひとつに溶液NMR法がある。通常の方法では、溶液NMR法による構造決定が可能なのは、分子量が3万に満たない程度の小型タンパク質に限られる。本研究では、現在の溶液NMR構造解析の分子量限界を大きく超える分子量10万以上のタンパク質に適用可能な溶液NMRによる立体構造解析法の開発、および開発する方法を用いた分子量約11万の「フロリゲン/受容体/転写因子/DNA」4者複合体の立体構造決定を目指している。平成26年度には、高分子量タンパク質でもNMRにより測定可能な常磁性緩和促進(PRE)情報の構造決定に対する効力を検討した。通常の溶液NMRによる構造決定は、核オーバーハウザー効果(nOe)から得られる距離情報を用いて行われるが、十分な数のPRE距離制限を用いることで、nOe距離情報が不足していても、高分解能構造が決定できることが分かった。また、PRE距離制限の数が多いほど、より構造が改善することが分かった。また、「フロリゲン/受容体/転写因子/DNA」4者複合体のうち、受容体のNMR解析を行った。受容体は分子量約5万と、それだけでも溶液NMRで解析をするには高分子量である。しかしながら、サンプルに重水素ラベルを施し、高分子量タンパク質の観測に適したTROSY法を用いることで、良好な2次元スペクトルを得ることができた。さらに、主鎖NMR信号の帰属を行うため、一連の3次元NMR測定を行った。これらの測定では、TROSY法に加え、非線形サンプリング法を用いることで感度の増大を試みた。その結果、解析可能な良好な3次元スペクトルを得ることができた。
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Research Progress Status |
本研究課題は平成26年度9月30日に完了したため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題は平成26年度9月30日に完了したため、記入しない。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] The crystal structure of the plant small GTPase OsRacl reveals its mode of binding to NADPH oxidase.2015
Author(s)
Kosami KI, Ohki I, Nagano M, Furuita F, Sugiki T, Kawano Y, Kawasaki T, Fujiwara T, Nakagawa A, Shimamoto K, Kojima C
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Journal Title
The Journal of Biological Chemistry
DOI
Description
(in press)(印刷中)
Peer Reviewed
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