2013 Fiscal Year Annual Research Report
FOXO3aによる抗老化実現の分子基盤の解明とアンチエイジング食品創製への応用
Project/Area Number |
13J04465
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山下 俊太郎 九州大学, 大学院農学研究院, 特別研究員(PD)
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Keywords | 細胞老化 / FOXO3a / テロメラーゼ / hTERT / c-MYC |
Research Abstract |
本研究では、長寿遺伝子であるFOXO3aによるテロメラーゼ制御の分子基盤を明らかにするとともに、その結果としてのFOXO3aによる細胞老化抑制の可能性を明らかにすることを目的としており、今回以下のことについて検証した。 1. FOXO3aによるhTERT増強の分子基盤 FOXO3aによるhTERT転写増強に対するc-MYCの寄与及びその時のhTERTプロモーター領域のエピジェネティック制御の変化を、プロモーターアッセイ及びChIP法により明らかにし、FOXO3aによるhTERT転写増強の分子基盤とその制御に対するc-MYCの寄与を明らかにした。 次に、これまでの研究でc-MYCプロモーター上にその存在を見出しているFOXO結合サイトの機能性について、FOXO3aの結合アッセイ及びFOXO結合サイトを破壊した変異型c-MYCプロモーターを用いたアッセイにより検証し、FOXO3aによるc-MYC(転写増強を通じたhTERT転写増強の分子基盤を明らかにした。 2. FOXO3aの抗老化能評価 ヒト正常線維芽細胞及びレトロウイルス発現系を用い、FOXO3aを安定発現する細胞株を樹立した。当該細胞株を用い、細胞老化マーカーの発現・活性変化を、当該細胞の細胞分裂回数依存的に追跡することで、FOXO3aの抗細胞老化能を評価した。 次に、ドミナントアクティブ型FOXO3a (FOXO3aTM)を導入した細胞株を樹立し、各種細胞老化刺激 (酸化ストレス及び炎症サイトカイン)に対する耐性を評価することで、FOXO3aの抗細胞老化能を評価し、抗老化因子としてのFOXO3aの機能性を明らかにした。 以上のことから、FOXO3aによるテロメラーゼ制御機構を明らかにすることができ、抗老化因子による抗細胞老化実現の新たな分子基盤を明らかにすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した内容通りに遂行出来ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで私は、FOXO3aによるテロメラーゼ制御とそれによる抗細胞老化効果について明らかにしてきた。これは抗老化因子による抗細胞老化実現の新たな分子基盤が明らかになったものと考えられる。そこで、今後の推進方策として寿命制御因子として知られるFOXO3aをターゲットとしたアンチエイジング因子の探索を行うこととした。FOXO3aをターゲットとしたアンチエイジング因子探索の例はこれまで知られておらず、食品を含む様々な成分の新規機能性・活性の発見につながりうるものと考えられる。
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[Journal Article] Wild mushrooms in Nepal : some potential candidates as antioxidant and ACE-inhibition sources.2014
Author(s)
Hai Bang T, Suhara H, Doi K, Ishikawa H, Fukami K, Parajuli GP, Katakura Y, Yamashita S. Watanabe K, Adhikari MK, Manandhar HK, Kondo R, Shimizu K.
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Journal Title
Evidence-based Complementary and Alternative Medicine
Volume: 2014
Pages: 195305
DOI
Peer Reviewed
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