2014 Fiscal Year Annual Research Report
非合成的意味処理に関する言語普遍的モデルの構築-脳科学的観点からの検討-
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13J04854
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
矢野 雅貴 九州大学, 人文科学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 心理言語学 / 神経言語学 / 文理解研究 / 意味的処理 / 事象関連電位 / 再分析処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、人間の言語理解、特に意味的処理における時間的性質を明らかにすることを通して、言語普遍的な言語理解メカニズムの解明に貢献することである。本年度は、前年度に引き続き、アスペクト強制(Aspectual Coercion)に関する文理解研究を実施した。具体的には、Additive Coercion及びSubtractive Coercionの容認度調査を行った。 日本語母語話者24名を対象にした5段階の容認度調査の結果、Additive CoercionでもSubtractive Coercionでも、コントロール条件に比べて有意に容認度が低くなることが明らかとなった。この結果は、前年度に実施したIterative Coercionの結果と類似していた。来年度は、事象関連電位(Event-related potential: ERP)を用いて、Additive Coercion及びSubtractive Coercionのリアルタイムでの理解の相違点を明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は予定通り実験を実施することができた。また、実験結果は予測通りの結果であり、本年度の研究成果は十分であった。さらに研究成果を、複数の国内外の学会・論文で報告することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は、事象関連電位(Event-related potential: ERP)を用いて、Additive Coercion及びSubtractive Coercionのリアルタイムでの理解の相違点を明らかにする予定である。
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Research Products
(6 results)