2013 Fiscal Year Annual Research Report
提示コンテンツのデザイン構造を用いた視線運動の意味理解
Project/Area Number |
13J05396
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 惠理奈 京都大学, 大学院情報学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Keywords | 視線運動解析 / デザイン構造 / ユーザ状態 / 興味推定 |
Research Abstract |
当該年度は, 申請書に記載した研究計画のうち(1)デザイン構造を利用した視線解析手法のベース部分の提案, (2)コンテンツ閲覧時の人の心的状態のモデル化, の2点を中心として研究を進めた. まず, (1)の手法を検討するため, いくつかの商品情報を含むカタログをユーザが閲覧しているといった状況を想定し, この時のユーザの視線運動の解析に取り組んだ. 具体的には, コンテンツを構成する要素の並列, 対比といったデザイン的な関係性を知識源として利用し, 観測されるユーザの注視対象の移り変わりパターンを特徴づけ, その視線パターンを統計的に学習することでカタログ閲覧時のユーザ状態を分離する枠組みを提案した. カタログ閲覧中のユーザ状態としては, 具体的に「商品情報を獲得している」, 「商品を比較吟味している」, 「自由に閲覧している」という3種類を想定し, 実験参加者にタスクを与えてコンテンツを閲覧させることで各状態での視線データを収集した. この観測された視線データを用いて, 提案手法が比較手法よりも高精度でユーザ状態を推定できると示した. 次に, (2)については, データマイニングなどでしばしば用いられるトピックモデルをベースとし, 観測された視線データからユーザの取りうる興味の軸, 及びその分布をボトムアップに学習できる手法を提案した. ユーザの興味の軸は, 閲覧対象となるアイテム(例 : 料理のメニュー)の意味的な側面(例 : 「健康に良さそう」)などを想定しており, アイテムの持つ意味的な属性の組(例 : 「野菜」, 「緑色」)と紐付けられることで表現される. これによって, 従来のようにトップダウンにユーザ状態の種類を決める方法では扱いきれなかった, より多様なユーザの興味を扱うことができる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国カリフォルニア大学サンタバーバラ校への留学を始め, フランスでのサマースクール, 国際会議など世界各地で積極的な研究活動を行い, 広い分野への見識を深めることで着実に研究を進めた. また, 研究の成果が認められ, 本学で開催された情報学シンポジウム「第8回ICTイノベーション」では, 「優秀研究賞」を受賞した.
|
Strategy for Future Research Activity |
現在は, より多様なデザイン構造を持つコンテンツのモデル化, 及び解釈された視線パターンの解析方法の高度化について研究を進めている. また, デザイン構造と視線運動の関係性を明らかにするための統計的解析を目的とした, 大規模な視線データベース構築も平成26年度中の課題とする.
|
Research Products
(4 results)
-
-
[Presentation] Learning Aspects of Interest from Gaze2013
Author(s)
Kei Shimonishi, Hiroaki Kawashima, Ryo Yonetani, Erina Ishikawa, and Takashi Matsuyama
Organizer
the 15th ACM on International Conference on Multimodal Interaction 2013 (ICMI2013) 6^<th> Workshop on Eye Gaze in Intelligent Human Machine Interaction
Place of Presentation
Coogee Bay Hotel (シドニー, オーストラリア)
Year and Date
2013-12-13
-
-
[Presentation] Analysis of Gaze Mirroring Effects2013
Author(s)
Erina Ishikawa, Ryo Yonetani, T akatsugu Hirayama, and Takashi Matsuyama
Organizer
Asian Conference on Pattern Recognition (ACPR2 013) International Joint Workshop on Advanced Sensing / Visual Attention and Interaction (招待ポスター)
Place of Presentation
ロジワールホテル那覇(沖縄県那覇市)
Year and Date
2013-11-05