2014 Fiscal Year Annual Research Report
脳磁図と近赤外線分光法を用いた顔認知発達の神経基盤の解明:人種効果を用いて
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13J05738
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
小林 恵 生理学研究所, 統合生理研究系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 顔認知 / 発達 / 人種効果 / ニューロイメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,近赤外線分光法(NIRS)と脳磁図(MEG)を用いて乳児・幼児・学童・成人の脳活動を計測することで,顔認知能力の素地が発現する乳児期から複雑かつ洗練された顔認知能力を有する成人期までの顔認知能力の発達の神経基盤を明らかにすることを目的とする。特に,ヒトの顔認知能力の発達が乳児期から10 歳頃まで持続することを示す現象の1 つである「顔の人種効果」に焦点を当て,顔認知能力の長期的な発達と脳機能の発達との関係を解明する。 平成26年度は、中央大学にて顔処理の発達的な変化をより経時的にとらえるため、生後5ヶ月児・9ヶ月児の2月齢の乳児だけではなく、生後5~9ヶ月の5ヶ月齢の乳児のデータ取得を開始した。10月にトロント大学に滞在し、共同研究者のKang Lee教授と研究打ち合わせを行い、NIRS-SPMを用いた新たな分析手法を適用することになった。 その他、The 19th Biennial International Conference on Infant Studies(7月、ベルリン)にて連名で口頭発表を行った他、The 10th Asia-Pacific Conference on Vision(7月、かがわ国際会議場)とfNIRS 2014(10月、モントリオール)にてポスター発表を行った。また国内学会では、日本基礎心理学会第33回大会(2014年12月、首都大学東京)などにてポスターの研究発表を行った。 また、以前採用されていた日本学術振興会特別研究員(DC1)時に実施していた研究について、2014年6月にBMC Neuroscience誌(査読あり)に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年度は、中央大学にて乳児の脳活動計測実験を継続して行っていたがデータ分析変更のため、幼児・成人の計測が終了していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、脳磁図と近赤外線分光法を用い、人種効果という現象から乳児期~成人期までの顔認知発達の基盤を検討するものである。平成27年度は、乳児を対象とした近赤外線分光法による脳活動データおよび幼児から成人を対象としたMEGデータの収集を終了する予定である。
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Research Products
(6 results)