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2014 Fiscal Year Annual Research Report

慢性関節リウマチの病態解明に向けたAhrによるTh17細胞分化制御機構の解析

Research Project

Project/Area Number 13J05768
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

中濱 泰祐  大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(PD)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsmicrorna / Th17 / AHR
Outline of Annual Research Achievements

Aryl hydrocarbon receptor(Ahr)はTh17細胞の分化制御を介して様々な自己免疫疾患の発症に関与していることが報告されている。申請者はこれまで、microRNA(miR)と呼ばれる20塩基前後のnon-coding RNAに着目し、miR-132/miR-212 clusterがAhr依存的にTh17細胞の分化促進に寄与していることを発見した。引続き、平成26年度は以下の2つの研究計画を遂行した。

1. 「miR-132/miR-212 clusterのRA発症における役割の解明」関節リウマチ(RA)におけるmiR-132/miR-212 clusterの役割を解明するため、RAのモデルマウスであるSKGマウスを導入した。SKGマウスはコンベンショナルな環境下において関節炎を自然発症することが知られている。加えて、Th17細胞がSKGマウスにおける関節炎の発症に必須であることが証明されていることから、miR-132/miR-212 clusterのTh17細胞への分化促進作用とRAとの関連性を解析するうえで最適であると考えた。平成26年度は、所有しているmiR-132/miR-212 cluster KOマウス(B6バックグラウンド)と、SKGマウスとのバッククロスを行い、SKGマウスと同等の遺伝的背景を有するmiR-132/miR-212 cluster KOマウスの作製を試みた。

2. 「miR-132/212 clusterの腸炎発症における生理的意義の解明」これまで、RA、多発性硬化症(MS)、炎症性腸疾患(IBD)などにおいて、Ahrがその発症病態に寄与していることが報告されている。このため、申請者は、Ahrによって誘導されるmiR-132/miR-212 clusterがTh17細胞の分化促進を介し、IBDの病態形成に関与しているのではないかと着想した。miR-132/miR-212 clusterのIBDにおける役割を解明するため、miR-132/miR-212 cluster KOマウスにデキストラン硫酸ナトリウム誘導性腸炎(DSS-induced colitis)を惹起した。その結果、miR-132/miR-212 cluster KOマウスにおいては有意に腸炎症状が軽減されていることが明らかとなった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画に沿って、RA発症におけるmiR-132/212の機能解析を行うため、SKGマウスの遺伝的背景を持つmiR-132/miR-212 KOマウスの樹立を試みた。Genetic Backcrossには時間を要するため、平成26年度は、miR-132/miR-212 KO SKGマウスを用いた解析を実施するに至らなかった。一方で、AHRとの関連が報告されている潰瘍性大腸炎のマウスモデルを導入し、AHR制御下にあるmiRNA-132/miR-212が腸炎発症に関与していることを見出した。以上から、おおむね順調に進展していると評価する。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度に実施した以下の2つの研究計画を、引続き遂行する予定である。

1. 「miR-132/miR-212 clusterのRA発症における役割の解明」平成26年度中に、SKGマウスとmiR-132/miR-212 cluster KOマウスを用いて、5回のバッククロスを行った。コンジェニック系統を樹立するためには、最低8回のバッククロスが必要であるため、引続き、実施する予定である。平成27年度は、コンジェニック系統を樹立後に、miR-132/miR-212 cluster KOマウスとそのコントロールマウスとの関節炎症状の差異について調べる。

2. 「miR-132/212 clusterの腸炎発症における生理的意義の解明」平成26年度中に、申請者は、miR-132/miR-212 cluster KOマウスがDSS-induced colitisに対して抵抗性を示すことを発見した。平成27年度は、この腸炎症状の軽減が、Th17細胞減少によって引き起こされているかどうかを検証していく予定である。

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Published: 2016-06-01  

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