2015 Fiscal Year Annual Research Report
ムチン型糖鎖転移酵素GALNT3によるインフルエンザウイルス増殖制御機構の解明
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13J05979
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 祥子 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | インフルエンザウイルス / ムチン / GALNT3 / ノックアウトマウス / ウイルス感染 / 肺組織 / 気管支上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究では、Galnt3ノックアウトマウスからマウス胎児繊維芽細胞(MEF細胞)を用いたA型インフルエンザウイルス感染実験においてウイルス遺伝子とウイルス力価の両者ともに有意に減少し、Galnt3がウイルスの複製を促進する可能性を見出した。今年度の研究では、主にGalnt3ノックアウトマウスにA型インフルエンザウイルスを経鼻感染した時のウイルス増殖動態とマウス肺の組織学的変化について検討した。PR8株(H1N1)を野生型マウスに接種しウイルス感染から10日間毎日感染マウスから肺と気管を取り出し組織を分散した後、肺胞上皮細胞と気管支上皮細胞を分離した。この細胞を溶解しウエスタンブロット法を用いてタンパク質の発現を定量した。その結果、感染4日目までは加速的にGalnt3の発現が上昇し、その後、徐々にその発現が上昇し続けた。同時に、A型インフルエンザウイルスの核タンパク質(NP)の発現変化も検討したところ、感染7日目まで顕著に発現上昇したが、その後徐々に発現が低下した。さらに、ウイルス感染した肺をホモジナイザーですり潰し、フォーカス法によりウイルス力価を測定した。その結果、感染3日目まではGalnt3ノックアウト型と比較して野生型ではウイルス力価が有意に上昇したが、感染4日目以降は、ノックアウト型について顕著に上昇することが分かった。また、感染3日目と6日目の肺をブアン液で固定し、HE染色法を用いてマウス肺を組織染色して肺組織の炎症進度をスコア化した。結果、感染6日目のノックアウト型について血管変性と炎症性細胞の浸潤が顕著に認められた。以上の結果から、Galnt3は、ウイルス感染初期段階ではウイルスを増殖する方向に働きかけ、感染後期にかけてウイルス増殖を抑制する機能を担うことが示唆された。これは、組織染色の解析による結果からも同様に考えられる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Influenza A virus-induced expression of a GalNAc transferase, GALNT3, via miRNAs is required for enhanced viral replication.2016
Author(s)
Nakamura S, Horie M, Daidoji T, Honda T, Yasugi M, Kuno A, Komori T, Okuzaki D, Narimatsu H, Nakaya T, Tomonaga K.
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Journal Title
Journal of Virology
Volume: 90
Pages: 1788-1801
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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