2014 Fiscal Year Annual Research Report
木質バイオマスの収集集荷作業システムとサプライチェーンに関する研究
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13J06455
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 美佳 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 木質バイオマス / サプライチェーン / 事業規模 / チッパ / チッピング / 輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度より木質バイオマスの収集集荷作業システムとして提案していたリモコンウィンチ付きトラクタ全木集材に関する生産性分析の結果を国際誌に掲載することができ、収集集荷作業システムの構築において一定の成果を収めることができた。 前年度に行った移動式小型チッパの分析では、費用と普及の面でその有用性が示された。本年度は小型にとどまらず、中型2台、大型2台を含めた計6台の新型チッパの生産性調査を行い、チッパに関するデータのサンプルサイズを増やして不偏性を高めた上で、その生産性と事業規模について分析を行い、さらに統計的な機械反復法を用いた生産性評価方法を新たに開発し、国際誌への投稿に向けて取りまとめを行っている。 サプライチェーン分析においても前年度から着実に進展した。まず前年度得たデータから得られた結果について、フランスで開催された国際的な林業工学学会において口頭発表を行った。さらに、この結果に集材工程も含めた結果をIUFRO世界大会にてポスター発表した。そして、メーカへ直接聞き取り調査をし、前年度得ていた輸送機械データに新たなデータを加え、上記チッパデータと組み合わせてチップサプライチェーン全体の費用計算に用た。その成果は本研究の総括の一端として日本森林学会大会にて発表した。 上述のように、本年度はこれまでの研究成果を多く公表することが出来た。これらの研究と並行して、木質バイオマス利用と輸送システムを調査するために、ヨーロッパ5カ国と米国を訪問し学術調査を行い、各地の研究者とも交流を深め情報交換を行った。ヨーロッパに関しては報告書としてまとめ、米国については商業誌に記事を掲載し、サプライチェーン普及に貢献した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って順調に進行し、今後の新たな研究に向けて準備が整いつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究をさらに推進するため、サプライチェーンマネジメントの視点からチッピングと輸送システムの利害関係者の費用収益にふみこんで分析を行い、地域ビジネスモデル構築に資する。
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Research Products
(6 results)