2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規がん抑制遺伝子の機能解析から解き明かすテロメレース発現制御ネットワーク
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13J06643
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
大平 崇人 鳥取大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | テロメレース / メラノーマ / microRNA / がん |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは, ヒトテロメレース逆転写酵素遺伝子hTERTの内在性の抑制遺伝子としてPITX1を同定した. さらに, 昨年度までの研究成果より, PITX1に結合し複合体を形成する新規のX遺伝子の発見と, さらにPITX1の発現を負に制御する新規microRNA(miRNA)としてmiR-19bを同定した. 本年度は①PIXT1-X遺伝子複合体の詳細な機能解析と②ES細胞におけるPITX1の発現動態解析および③miR-19bによるPITX1抑制効果とメラノーマ発生との関連性について検討を行った. その結果, 実験①からは, PITX1とX遺伝子を一過性に共発現させたヒトメラノーマ細胞株A2058において, PITX1単独の発現実験と比べて, さらに高いTERTの抑制効果が認めた. また, 実験②では未分化細胞(ES・iPS細胞)を神経細胞へと分化させて, その過程におけるhTERTとPITX1の発現動態解析を行ったところ, 未分化状態のES・iPS細胞ではhTERTの発現は高く, PITX1の発現はほとんど認められた. 一方, 神経分化誘導細胞においてはhTERTの発現低下とPITX1の顕著な発現上昇が確認された. 加えて, 実験③からPITX1の発現を制御するmicroRNAとしてmiR-19bを同定した. メラノーマ細胞株A2058におけるmiR-19bのノックダウンはPITX1の発現上昇を誘導し、さらにhTERT抑制効果が認められた(Ohira T et al, Scientific Reports : online, DOI:10.1038/srep08201, 2015). 以上の結果から, hTERTの発現を正に制御するmiR-19bと負に制御するPIXT1-X遺伝子複合体の存在を同定し, 新たなテロメレース制御の分子経路の存在を明らかにした.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)