2013 Fiscal Year Annual Research Report
インテリジェントshRNA発現デバイス(iRed)の構築とRNAi創薬展開
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13J06728
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
田良島 典子 徳島大学, 薬科学教育部, 特別研究員(DC1)
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Keywords | RNAi 創薬 / 非天然塩基対 / PCR / クリックケミストリー |
Research Abstract |
本研究課題で目標とするiRedを構築するためには、①非天然塩基対ImN^N : NaO^O塩基対のPCRによる増幅と②二本鎖DNA両末端でのクリックケミストリーを利用したクロスリンクを達成する必要がある。まず項目目①について、モデルDNA配列をテンプレートとし、DNAポリメラーゼによる取り込み反応を評価した。その結果、ImN^N : NaO^O塩基対はワトソン・クリック塩基対に干渉することなく特異的に相補塩基として認識されることが明らかとなった。さらに、用いるDNAポリメラーゼのスクリーニングを行った結果、PCRにおいてもImN^N : NaO^O塩基対を正確に増幅できる条件を見出すことに成功した。一方、項目②についても、NaO_OTP (6位C≡CH体)の合成を完了した。また、別途合成したリンカー鎖を用いて、クリックケミストリーにより二本鎖DNA両末端をクロスリンクさせる反応条件を見出す事に成功している6現在、末端部へ導入するリンカー構造の最適化を検討中であるが、概ね戦略の目処が立っていると考えられる。これらの研究成果に加えて、2年目の研究計画項目についても検討を開始した。両末端部にImN^N : NaO^O塩基対を含む(ただし結合形成に必要なリンカー構造は含まない)iRedのプロトタイプを構築し、その遺伝子発現抑制効果を評価した。その結果、PCRによる最小化ならびにImN^N : NaO^O塩基対の導入を経ても、プラスミドと同等の高い遺伝子発現抑制効果を有していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、ImN^N : NaO^O塩基対のPCRによる増幅と二本鎖DNA両末端でのクリックケミストリーを利用したクロスリンクを達成出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
末端部へ導入するリンカー構造の最適化を完了し、iRedの構築を達成する。また・得られたiRedの遺伝子抑制効果を経過的に評価することで、期待される遺伝子発現抑制効果の持続性を評価する。
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