2015 Fiscal Year Annual Research Report
天然化合物によるmicroRNA制御メカニズムの解明と生体応用への検討
Project/Area Number |
13J07391
|
Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
萩原 啓太郎 産業医科大学, 大学院生命理工学研究科, 助教
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | がん / マイクロRNA / 天然化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、種々の既知天然化合物の抗がん作用の評価と作用点の同定について明らかにしていることを目的にしている。平成25年度には、miR-200cの相補鎖をルシフェラーゼ遺伝子の下流に組み込んだレポーターベクターを作製した。このベクターを用いることで、内在性のmiRNAの発現上昇を、qRT-PCR法を用いずにハイスループットに確認することが可能になった。作製したベクターを乳がん細胞株であるMCF-7細胞に導入して、miR-200cの発現をリアルタイムに解析することが可能なアッセイ系を確立した。さらに、selleckchem社製の天然化合物ライブラリー(139種類)を用いたスクリーニングを行い、リコリスに多く含まれるEnoxolone、ホオノキに多く含まれるMagnolol 、黄連に多く含まれるPalmatine Chlorideといった3種類の天然化合物が候補化合物として同定された。これら、3つの天然化合物を10 マイクロMの濃度で添加することで、乳がん細胞株でのmiR-200cの発現がコントロールと比較して1.5倍上昇した。さらに、miR-200cは浸潤能抑制能を持つことより、マトリゲルを用いて浸潤活性能を測定した。これら3種類の化合物を乳がん細胞株に10 マイクロMの濃度で添加したところ、コントロールと比較して60%浸潤能を抑制した。これらの結果より、本アッセイ系はmiRNAを制御する天然化合物のスクリーニング系に有用なことが示唆された。本研究の成果は、国内学会で口頭発表した。また、国際科学雑誌に掲載された(Hagiwara K et al, Sci Rep. 2015.5:14697)。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(2 results)