2014 Fiscal Year Annual Research Report
競技力向上のためのトレーニング効果を予測する遺伝子多型マーカーの探索
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13J08000
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
宮本 恵里 立命館大学, 総合科学技術研究機構, 特別研究員(PD)
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Keywords | 最大無酸素性エネルギー供給能 / トレーニング効果の個人差 / マイクロアレイ解析 / 高強度間欠的運動トレーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、研究課題1「最大無酸素性エネルギー供給能のトレーニング効果を規定する遺伝子の同定」および研究課題2「簡便に最大酸素エネルギー供給能のトレーニング効果を予測するための遺伝子多型マーカーの同定」を実施する計画であった。そのうち、採用中断までの4月から5月にかけて、研究課題1のサンプルサイズを増やすため、健康な一般成人男性5名を対象として、最大無酸素性エネルギー供給能を向上させることが明らかとなっている高強度間欠的運動トレーニング(Tabata et al., 1996)を週4回、6週間行い、その前後で各種体力指標の測定、および筋生検(外側広筋)を実施した。現在までに測定・解析が終了した合計11名分のデータでは、6週間のトレーニング介入により、体重、体脂肪率に有意な変化は認められなかった。最大無酸素性エネルギー供給能の指標である最大酸素借は、介入前と比較し介入後に平均して20.9%有意に増加した(介入前 : 53.8±10.0ml/kg、介入後 : 64.2±11.0ml/kg、P<0.05)。しかしながら、1人1人の最大酸素借の変化率を個別に見てみると、変化率には大きな個人差が存在し、その範囲は-0.4%から48.0%であった。復帰後には、筋生検サンプルを用いてマイクロアレイ解析(Affimetrix GeneChip® Human Gene 2.0 ST Array)を行い、トレーニング介入前後において発現レベルが変化したmRNAを網羅的に解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに得られているデータから、最大無酸素性エネルギー供給能のトレーニング効果には個人差が存在することが確認できており、マイクロアレイ解析を行うことで、本研究課題の目的であるトレーニング効果の個人差に関与する遺伝子を同定することができると考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
復帰後は、マイクロアレイ解析を実施し、トレーニング効果の個人差と関連する遺伝子の同定を目指す。
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