2014 Fiscal Year Annual Research Report
棒状分子の特性と自己組織化を利用した高複屈折性高分子液晶材料の開発
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13J08725
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
荒川 優樹 東京工業大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 複屈折 / 液晶 / ネマチック / 棒状分子 / オーダーパラメーター |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は高複屈折性構造を側鎖に導入した高分子液晶材料の開発に従事し、室温における液晶配向状態の固定(ガラス化)、ならびにモノマー (低分子) と比較してポリマーの光学特性が向上することを見出した。しかし、これらポリマーの複屈折 (Δn = 0.36) においても、まだ可視光領域を全反射するために必要な光学特性には達することはできなかった。そこで、本年度は超高複屈折性棒状ネマチック液晶分子の開発を目指し、チオエーテル基 (-SR) 誘導体の合成を行った。まず、分子の方末端にカルボキシル基を導入した、水素結合性液晶性化合物の合成を行った。POM観察および DSC測定から、チオエーテル誘導体において170 ℃以上と高い温度領域ではあるが、スメクチックC相 (SmC) およびN相が確認された。N相における複屈折値は0.36とチオエーテル誘導体は大きな値を示し、アルコキシ基誘導体よりも0.1程度の向上が見られた。その温度依存性も大きいことから、より広い温度範囲で液晶相の発現ができれば、さらに大きな複屈折が期待できる。次に、さらなる高複屈折化および液晶相の低温化を目指し、ビストラン系液晶のラテラル位へのフッ素の導入を行った。フッ素誘導体においてはPOM観察およびDSC測定から110~140℃と比較的低い温度領域でN相が確認された。また、この分子群は一軸配向セルの中で、容易に一軸配向状態も達成された。そのΔnは同じ炭素数(C6)のアルコキシ基誘導体と比較して0.1程度向上することがわかった。さらに末端炭素数がC1の誘導体を合成したところ、そのΔnは最高で0.61と非常に大きな複屈折性を達成することができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)