2015 Fiscal Year Annual Research Report
組換えホットスポット活性化因子Prdm9の機能解析と抑制因子の探索
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13J08945
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 宏光 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 組換えホットスポット / Prdm9 / 相同組換え / 減数分裂 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年は研究の最終年度として、「Prdm9 Knock In (KI) マウス作成による機能解析」と「相同組換え頻度検出マウス作成による抑制因子の探索」の2点について結論を出すことを目標とした。 まずPrdm9 KIマウスについては繁殖率が悪く、個体数を増加させることに専念した。その後、低繁殖率と精巣の減数分裂進行の関連性を明らかにするため、免疫染色による精巣由来の精原細胞と減数分裂中の精母細胞の観察を行った。結果、KI マウスでは染色体の対合が不完全となり、減数分裂に異常が生じていた。この原因としてPrdm9タンパク質のC-末端に付加したタグ配列が、Zinc Finger Array (ZFA) 領域と干渉している可能性が考えられた。また変異lox配列を利用したKIマウス受精卵に対するインジェクションによるZFAの入れ換えも試みたが失敗した。加えて、ヒト化Prdm9によるマウス生殖能の回復実験は競合するグループに先行されたため中止した。 次に相同組換え頻度検出マウスの解析を行った。当初、プロモーターと、レポーターとなるEYFPをコードしている領域は分割されていると考えられたが、プロモーター配列がレポーター領域に部分的に残存していることが判明した。そこで精子蛍光による相同組換えの検出は困難と判断し、ゲノムDNAを用いたPCRによる検出を試みた。検出系統の精巣由来ゲノムDNAを用いたところ、大半の系統では相同組換えが検出されたのに対し、一部の系統では検出されなかった。この結果は同一の組換えホットスポット配列であっても、ゲノム上の位置次第でPrdm9以外の因子により組換え頻度が変化することを示しており、組換え抑制因子の存在を支持するものであると考えられる。今後は相同組換え検出マウスによる組換え頻度の測定法に改良を施し論文を作成する予定である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)