2014 Fiscal Year Annual Research Report
光学活性スピロ環の新構築法の開発と抗腫瘍活性ラクトナマイシン類の不斉全合成研究
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13J09080
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
仲江 朋史 立命館大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 超原子価ヨウ素 / 有機分子触媒 / 不斉合成 / 炭素-炭素結合形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
Lactonamycinは優れた抗菌抗腫瘍活性を持つ創薬リード化合物として期待されており、発見から15年以上経た今も全合成研究が盛んに行われている。一方、誘導体合成や不斉合成を可能とする効率的な合成法が開発できれば創薬研究へと役立つが、十分な報告例が無い。この理由として、六環性の高度に酸素官能基化された脱芳香族型キラルスピロラクトン骨格の存在が合成を困難としている。初年度は六環性のアグリコン部の効果的な合成法の開発に成功したので、当該年度の申請者の取り組みは本天然物の合成に応用可能な不斉スピロ環構築法の開発を目的とした。 申請者の所属する研究室では、超原子価ヨウ素反応剤を利用した、グリーンケミストリーを意識した新規反応の開発を行っている。また、構造的な修飾を施したキラル有機ヨウ素触媒を用いた、高立体選択的な不斉スピロラクトン化反応の開発に成功している。一方、本法を標的天然物へと応用した場合、高い立体選択性が望めないことが初年度の研究により明らかとなった。そこで当該年度は新しいアプローチとして、アルキン側鎖活性化型のスピロ環構築法に着目し、不斉反応へと展開した。結果として、当研究室で開発したキラルヨウ素化合物はアルキン側鎖活性化型スピロ環構築にも有用で、高立体選択的な反応を開発した。本結果は、ヨウ素を用いた炭素-炭素結合形成を伴う不斉反応において、現在最も高いエナンチオ選択性を発現している。本新手法は芳香環から側鎖アルキンへの求核攻撃により反応が進行するため、電子豊富な芳香環由来の酸化ユニットを含む目的天然物の不斉合成への応用が期待できる。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)