2014 Fiscal Year Annual Research Report
in situ アトムプローブ法を用いたナノ合金触媒の反応機構の解明
Project/Area Number |
13J09622
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森田 真人 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アトムプローブ / 微小構造解析 / 触媒 / 電界イオン顕微鏡 / in situ |
Outline of Annual Research Achievements |
主な成果として、「金属触媒の熱による劣化の3DAP解析」及び、「電界蒸発メカニズムの解明と空間分解能の向上」の二点が挙げられる。
1. 金属触媒の熱による劣化の3DAP解析 昨年度に引き続き、自動車排ガス触媒として用いられるPt-Pd金属触媒を三次元アトムプローブ(3DAP)分析し、触媒の劣化機構の解明を行った。さらに、実際に使用された自動車排ガス触媒を3DAP分析し、担体まで含めた三次元構造の取得に成功した。また、電界イオン顕微鏡の原理を応用して、金属表面での吸着分子の挙動を解析できる装置の作製し、W表面での水分子の吸着現象を観察することに成功した。これらの成果はin situ アトムプローブ法が触媒表面で起こる反応を観察することができる有効な手法であるということを証明している。本研究成果は、より高性能な新規触媒の合成研究に非常に有用な知見を与えることが期待される。 2. 電界蒸発メカニズムの解明と空間分解能の向上 ナノスケールの触媒の構造を正確に解析するためには、3DAPの空間分解能をさらに向上させる必要があった。そのため、分析の基本原理である電界蒸発に着目し、その原理を解明することで分析精度の向上を図った。3DAPではイオン化のトリガーとしてレーザーが広く用いられているが、このとき試料にはレーザーの照射側と陰側が形成される。そのため、イオン化の確率が両者で異なり、試料形状が変形し分析精度が著しく悪化するという問題があった。本研究では照射側と陰側のイオン化のタイミングの差を計測し、材料の熱拡散率と比較したところ、非常によい相関を得た。そのため、レーザーにより発生した熱に着目し、照射側と陰側のイオン化の確率を試料表面の温度分布によって決定する手法を開発し、空間位置の補正に成功した。本成果により、触媒の解析に必要な空間分解能が達成された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)