2014 Fiscal Year Annual Research Report
病原性細菌の宿主翻訳系を標的とした感染戦略の分子機構の解析
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13J09842
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木村 聡 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | tRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では実験系として、マウスにおいて全身感染を引き起こす病原性細菌であるサルモネラチフィムリウムによるin vitroの細胞感染実験を行うことを計画している。前年度までの成果としてまず、そのサルモネラチフィムリウムのマクロファージ様細胞への感染実験系の確立を行った。感染させる細胞としてマクロファージ様細胞として知られるRAW264.7細胞を用いた。千葉大学薬学部の山本友子教授の研究室において感染実験系の手法を教わると同時に細胞や菌株を譲渡していただき、感染実験を行えるように環境を整えた。さらにサルモネラ菌における遺伝学的解析を行うに当たり、遺伝子欠損株の作成、およびプラスミドの構築など、サルモネラ菌株における遺伝子操作方法も同時に教わり、それに必要な材料も譲渡していただいた。 タンパク質合成を司るnon-coding RNAの一つであるtRNAには様々な化学修飾が施されていることが知られている(tRNA修飾)。CmoCというtRNAのヒドロキシル化を担っている遺伝子の欠損が感染力の減弱を引き起こすことがサルモネラ菌において報告されている。まず、この感染力の減弱が観察されるかについて遺伝子欠損株を構築し、検証した。しかしながら現時点において文献で報告されている感染力の減弱が観察するに至っていない。そのため感染力の減弱が観察される条件を現在検証中である。 また種の異なる病原性細菌についても同様の可能性を検証するために、2月より米国に渡航し、Brigham and Women’s hospitalのWaldor研究室においてビブリオ属の実験系を学んでいる。いずれ候補遺伝子のスクリーニングにおいて用いる遺伝子欠損株ライブラリーの作成方法についても学ぶ予定である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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