2013 Fiscal Year Annual Research Report
多孔性金属錯体(MOF/PCP)の精密設計による新規色素増感太陽電池の構築
Project/Area Number |
13J09950
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
鳥屋尾 隆 大阪府立大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | Metal-Orgarnic Framework / Porous Coordination Polymer / 多孔性金属錯体 / 光触媒 / 水素生成 / ニトロベンゼン光還元 / 可視光 / 電子移動 |
Research Abstract |
色素増感太陽電池は無尽蔵な太陽光エネルギーから電気エネルギーを生み出す非常に有望なデバイスであり、学術面のみならず産業界でも非常に注目されている。本研究では、可視光応答型の多孔性金属錯体(MOF)を用いて光電極を作製し、有機リンカーから金属酸化物クラスターへの電子移動を利用して、新規色素増感太陽電池の構築を行うことを目的としている。 初年度は、MOFを色素増感太陽電池の光電極として応用することを目指して、有機リンカーから金属酸化物クラスターへの電子移動メカニズムの解明と新規な可視光応答型MOF光触媒の調製を行った。電子移動メカニズムについてはin-situ ESR、フォトルミネッセンス、アクションスペクトル測定により明らかにし、新規可視光応答型MOF光触媒の調製については、種々の有機リンカーを用いて複数個のMOFが得られた。このように、研究は当初の予定通り進展しており、上記2つの目標のうちいずれにおいても満足できる成果が得られた。得られた成果は積極的に発表を行っており(掲載済み論文1報、投稿中および投稿準備中論文2報、国内学会発表3件、国際学会発表4件、受賞2件)、国内外の研究者からも注目されている。 また、MOFの光電極や光触媒への応用展開に関する研究以外にも、新規な触媒材料の創製及び触媒反応系の開発を行った。これらについても既に論文発表、学会発表を行うに至っており、今後、そこで得られた材料化学的な知見を本研究課題にフィードバックすることで、さらに高機能な材料開発の実現と光電極の作製が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本補助金の支援もあり、適切な実験環境を一早く整えたことが目標を達成できた要因だと思われる。また、研究室内の共同実験者とうまく連携して実験を行えたことも本研究の順調な進展に寄与している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、初年度に得られた電子移動メカニズム関する知見および新規な可視光応答型MOF光触媒を用いて実際に色素増感太陽電池のセルを作製し、その特性を評価していく。初年度の目標をほぼ達成されているので、特に研究計画の変更、問題点はないと思われる。初年度に得られた成果については、さらなるブラッシュアップを行うとともに、論文投稿等の発表についても積極的に行っていく。
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