2014 Fiscal Year Annual Research Report
光反応によるテロメア4本鎖構造の安定性およびテロメラーゼへの影響の解析
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13J10122
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
森川 雅行 徳島文理大学, 香川薬学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | DNA損傷 / 4本鎖DNA / 光酸化反応 / 量子化学計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
DNA塩基のうち、グアニンは最も容易に1電子酸化損傷を受ける。またテロメア配列や、がん原遺伝子c-MYCのプロモーター配列をはじめとするいくつかのグアニン豊富な配列はグアニン4重鎖を形成できると考えられている。1年度目の研究において我々は、Tetrahymena/Oxytrichaのテロメア配列、d(TGGGGT)4を作成して1電子酸化を行い、4本鎖DNAの酸化生成物は1本鎖、2本鎖どちらの酸化生成物とも異なり、3'側のグアニンが特異的に酸化されることをはじめて明らかにした[RSC Adv. 2013, 3, 25694. Biomolecules 2014, 4, 140.]。一方、Fleming, A. M.らの報告ではヒトテロメア配列d(TAGGGT)4T を用いて1電子酸化を行った場合にはd(TGGGGT)4とは異なり5'側のグアニンが酸化された[Chem. Res. Toxicol. 2013, 26, 593.]。 我々は当初、4本鎖に特有の損傷配列を合成しテロメラーゼのDNA伸長能力への影響を測定しようと計画していたが、d(TGGGGT)4とd(TAGGGT)4Tの酸化生成物が異なる点に関して解析を行うことがまず必要だと考えた。そのため我々はd(TGGGGT)4、およびd(TAGGGT)4TのHOMOを計算し、Tetrahymena/Oxytrichaのテロメア配列とヒトテロメア配列のHOMOを比較することで、前者は5'-capping cationをもつ4本鎖d(TGGGGT)4+4K+、後者は5'-capping cationをもたないd(TAGGGT)4T+3K+のHOMOが実験結果と一致することを明らかにした。このことからTetrahymena/Oxytrichaのテロメア配列は溶液中で5'-capping cationをもつと予想される。さらに、カチオンが直接隣接したG-quartet planeにはHOMOの局在が起こりにくいことを明らかにした。その成果を現在peer review誌に投稿中である。このようなカリウムの配置に影響を受ける4本鎖DNAに特有の損傷は4本鎖構造の安定性に影響し、ひいてはテロメラーゼによるテロメア伸長への影響を与えると予想される。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)
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[Journal Article] N’-[2-(7,8-Dimethyl-2,4-dioxo-3,4-dihydrobenzo[g]pteridin-10(2H) -yl)ethylidene]-4-nitrobenzohydrazide.2014
Author(s)
Morikawa M., Kino K., Asada E., Katagiri K., Mori-Yasumoto K., Suzuki M., Kobayashi T., Miyazawa H.
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Journal Title
Molbank
Volume: 2014
Pages: M836
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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