2015 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化の早期診断を目指したMRIセンサー分子の論理的開発
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13J10307
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩木 慎平 東京大学, 薬学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イメージング / MRI / 蛍光 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までで既に「動脈硬化の早期診断を目指したMRIセンサー分子の論理的開発」を達成し、論文化も終えているため、最終年度は新たなテーマとして、MRIと同様に分子イメージングに用いられる「蛍光イメージング」に関する研究を行った。 Rhodamine類は一般に高い蛍光量子収率を示す蛍光色素として知られており、バイオイメージングにおいて汎用されている。一方で、蛍光消光団であるQSY類に代表される、rhodamineのキサンテン環上のN原子に芳香環が結合した色素(N-Ph rhodamine類)は、rhodamine類と非常に類似した構造であるにも関わらず、無蛍光性であることが知られている。これまでN-Ph rhodamine類の応用はほぼ蛍光消光団としての利用に限られていたため、詳細な消光メカニズムの解析はなされて来なかった。しかし近年、N-Ph rhodamine類自体を母核とした蛍光プローブの開発が報告されてきている。本研究では、このN-Ph rhodamine類の詳細な消光メカニズムの解析を行い、新たな蛍光プローブ開発へと応用することを目指した。 N-Ph rhodamine類の誘導体を合成し、光化学的性質の評価を行ったところ、キサンテン環のN原子に結合した芳香環に導入した置換基の電子求引性に依存して蛍光量子収率が変化することが分かった。さらに、時間依存密度汎関数法(TDDFT)を用いて、励起状態における消光機構について精査したところ、N-Ph rhodamine類の蛍光消光にはねじれ型分子内電荷移動(Twisted intramolecular charge transfer, TICT)が関与することが強く示唆する結果が得られた。また、これを基に、HaloTagタンパク質を可視化する蛍光プローブの開発に成功した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)