2014 Fiscal Year Annual Research Report
星形成における双極分子流の放出モデルの特定と角運動量放出の観測的研究
Project/Area Number |
13J10869
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
原 千穂美 東京大学, 理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 原始星 / 双極分子流 / 干渉計 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.分子流の回転を検出する為には回転の検出しやすい天球面上に沿った分子流を検出する事が重要となる。 現在、最も近傍の巨大分子雲の一つ、Orion-A 分子雲について今までにない広範囲、高空間分解能のデータをアメリカの望遠鏡 Combined Array for Research in Millimeter-wave Astronomyと日本の望遠鏡、野辺山 45m 望遠鏡で観測を行うプロジェクトが行われている。申請者はそのプロジェクトにおいて、新しいサンプルを見つけるため、11月に 1 ヶ月強、カリフォルニア工科大学に行き、プロジェクトの代表者と解析を進めてきた。また、野辺山 45m 望遠鏡のデータを得るための新受信機の評価に 2月から 3 月にかけて参加した。
2. 新たなサンプルを見つけるため、分子流を天球面上に沿って放出している天体の候補である超低光度天体の観測、取得可能なアーカイブデータの解析を行った。観測は Atacama Submillimeter Telescope Experiment 10 m 望遠鏡を用いて 1 天体に対して行い、アーカイブデータの解析は 4 天体に対して行った。うち、顕著な分子流が検出された 2 天体については、Atacama Submillimeter Telescope Experiment (ASTE) 10 m 望遠鏡、野辺山 45 m 望遠鏡を用いて、フォローアップのための観測を行った。これらの研究結果は博士論文の一部としてまとめる予定であり、現在出版論文を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要にある Orion プロジェクトのデータ解析については既にコンバインの検証が済み、後は全体のマップを作成するのみであり、順調に進展している。 一方で、独自に超低光度天体の Submillimeter Array データの解析を進めており、現在 4 天体について観測済みである。内顕著な双局分子流が検出された 2 天体について Atacama Submillimeter Telescope Experiment 10 m 望遠鏡、野辺山 45m 望遠鏡の観測を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
博士論文提出の年であり、Orion プロジェクトについてはコンバインの検証についての論文を出版する予定である。また、超低光度天体のデータは D 論の一部とするために、早急に出版準備を進めている。
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Research Products
(3 results)