2013 Fiscal Year Annual Research Report
複雑な構造物の制作を支援するための3次元ビジュアル表現
Project/Area Number |
13J40011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
五十嵐 悠紀 筑波大学, システム情報系, 特別研究員(RPD)
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Keywords | コンピュータグラフックス / ユーザインタフェース / クラフト / 実証実験 |
Research Abstract |
本研究では「複雑な構造物の制作を支援するための3次元ビジュアル表現」として、コンピュータを用いて手芸作品の設計を支援し、製作過程も支援する研究を行っている。今年度はカードを用いて織物を制作する、カード織りのデザイン・製作を支援するシステムWeavyを作成し、研究・開発を行った。 織り物は古くから行われており、縦糸と横糸を組み合わせて織ることで布を作りだすものである。中でもカード織りはカードと糸だけを作って縦糸と横糸を交差させながら、織物を作成していくという、とても単純で簡単な織り手法で, 色のついた織り糸と穴の開いた四角いカード状の板があれば他には何も必要ないため、初心者でも手軽に行えるものである。 一方, 織り柄(テキスタイル)をデザインすることは手作業であり大変である. テキスタイルが決定する要素には, 1)それぞれの縦糸の色、2)カードの穴に通す際の縦糸の通す向き、3)それぞれのカードを回転させる方向と回転させる回数、などがあり、それぞれをデザインしなければならないため, 簡単ではない。 そこで, 我々はカード織りを対象として, インタラクティブにオリジナルなテキスタイルデザインを行えるシステムを提案した。我々は結果がわかりやすいマス目がひし形の「表示モデル」に置き換え、この表示モデル上でユーザが直接編集できるようにした。また, デザイン支援に加えて, カードに縦糸を通す際の制作支援も備えた。 提案システムが初心者でも有効であるか否かを実験するため、1)ACM SIGGRAPH 2013 Studioでの展示、2)大日本印刷会社と合同での夏休みワークショップを開催した。それぞれユーザの年齢層も、バックグラウンドも異なるため、これらの展示やワークショップを行うことで、新たな知見が得られ、論文として執筆し、現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の進行具合としてはおおむね順調に研究は進展しており、実証実験、論文執筆、論文投稿などを予定通り行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もこれまでと同様、当初の計画通りに研究を進めて行く予定である。
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Research Products
(4 results)