2015 Fiscal Year Annual Research Report
高効率DNA内シグナル伝達システムの構築とDNA光切断を用いた遺伝子操作法の開発
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13J40062
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田仲 真紀子 筑波大学, 生命領域学際研究センター, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | DNA / PNA / RNase A / インベージョン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では人工ペプチド核酸PNAを用いた光による新たなDNA操作法の開発を目指している。人工核酸PNAは修飾核酸を用いることにより、DNA中の任意の配列をターゲットとしてDNAにインベージョン(侵入)することができる。実用性の観点からは単一のPNA鎖のインベージョンがより汎用性があるが、これまでのところ単一PNA鎖による二本鎖DNAへのインベージョンの報告例はわずかであった。 本年度はリボヌクレアーゼA(RNase A)の存在下で単一PNA鎖であっても二本鎖DNAにワトソン・クリック則に基づいて効率的にインベージョンすることを見いだし、その詳細を検討した。電気泳動による各種条件下でのゲルシフトアッセイおよびアニーリング実験の結果より、このような単一PNA鎖のインベージョンは、PNAのインベージョン位置に形成される基質DNAの一本鎖部分へのRNase Aの結合によるインベージョン複合体の安定化、およびRNase A添加による二本鎖DNAの巻き戻しによる不安定化により達成されたと考えられる。このようにPNAの二本鎖DNAへのインベージョンが溶液中に存在するRNase Aによって大幅に促進されることを明らかにした。巨大DNAの特定の配列を正確に認識できる人工核酸PNAのインベージョンの挙動がタンパクの存在によって大きく影響を受けるという結果は、修飾PNAを用いて生体内での部位特異的なゲノム光操作を目指すための重要な知見になると考えられる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)