2013 Fiscal Year Annual Research Report
新規微小管関連蛋白Dapleの神経発達への影響の解明
Project/Area Number |
13J40134
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高岸 麻紀 名古屋大学, 医学系研究科, 特別研究員(RPD)
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Keywords | 微小管 / Daple / 神経発達 |
Research Abstract |
Dapleは神経回路の形成に重要な微小管に結合し、Daple遺伝子変異が発育遅延や大脳皮質層構造の異常を示すことから、本研究では脳の神経発達におけるDapleの分子機能を解明することを目的としている。さらに、微小管結合蛋白としてのDapleの機能を解析することで、微小管の新しい制御機構を提案したいと考えている。 研究実施計画に示した具体的な3つの研究目標に沿って、本年度は以下の研究を実施した。 目標1)微小管が制御している軸索形成や神経細胞移動などにDapleが影響するのか調べる 出生直後のDapleノックアウトマウス脳から大脳皮質神経細胞を初代分散培養して神経突起伸長などを検討した。 目標2)Dapleが微小管を制御する分子機構を解明する Daple蛋白を断片的に発現するベクターをいくつかデザインして作製した。それぞれ培養上皮細胞に発現させてco-sedimentation assay(微小管重合促進剤で処理して微小管分画を遠心沈殿)し、微小管関連分画に存在するかWestern blottingで確認した。さらにIn vitroの実験によってDapleによる微小管の制御機構を明らかにするため、Daple各ドメインの断片蛋白と、Daple全長蛋白をそれぞれ精製した。十分な精製に成功した断片蛋白にて、微小管との直接結合をMicrotubules spin-down assayにて確認した。 目標3)Daple遺伝子変異による脳神経発達の異常を明らかにする Daple遺伝子改変マウスではDaple遺伝子の合間にLacZ遺伝子が挿入されているため、Dapleの発現箇所の検索に利用した。胎生期の各段階のDaple+/-マウスを用いて脳凍結切片を作製し、Daple遺伝子プロモーターによって発現しているLacZを染色した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って実施した研究以上に、追加の実験も行うことができた。その実験結果でもって新たな発見があり、研究は大きく進展した。他の研究者や専門家との情報交換ができ、次年度以降に計画している実験の立ち上げも行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に実験の立ち上げができたので、研究計画に沿って進めていく。解析するノックアウトマウスの妊娠・出産効率が悪いので、雌成獣ヘテロ個体を増やして解析していく。
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[Journal Article] TRIM27/MRTF-B-dependent integrin β1 expression defines leading cells in cancer cell collectives2014
Author(s)
Takuya Kato, Atsushi Enomoto, Takashi Watanabe, Hisashi Haga, Sumire Ishida, Yuji Kondo, Koichi Furukawa, Takeshi Urano, Shinji Mii, Liang Weng, Maki Ishi da-Takagishi, Masato Asai, Naoya Asai, Kozo Kaibuchi, Yoshiki Murakumo and Masahide Takahashi
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Journal Title
Cell reports
Volume: (印刷中)
Peer Reviewed