2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13NP0301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Creative Basic Research
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 穂積 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (80163567)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 良明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50206273)
古井 貞熙 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90293076)
辻井 潤一 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (20026313)
土屋 俊 千葉大学, 文学部, 教授 (50155404)
中嶋 正之 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (60092566)
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Keywords | 言語理解 / 音声理解 / ソフトウェアロボット / 対話 / 言語行為 / 言語処理 / 音声認識 |
Research Abstract |
本研究は、「言語理解と行動制御」に関する新しい学術の創成を目指し、言語・行為・認知に関する基礎理論、言語処理、音声処理、ロボティクス・コンピュータグラフィクス(CG)の4つの分野に分けて研究を行なった。また、言語を理解して実際に動作するコンピュータモデルを構築しながら研究を進めるために、プロトタイプシステムWGを分野横断的に組織して研究を行なった。初年度でもあるため、異なる分野の研究者が相互に意思疎通をはかることを目的として、それぞれの分野の研究状況について講義を行なう機会を設けた。人文・社会科学分野の研究者を中心とした、言語と行動に関する理論の構築では、ソフトウェアロボットへの命令、依頼などの行為が言語使用によることに着目し、言語行為の枠組の体系化に着手した。また、言語と行動との仲介において認知能力が果たす役割に着目して、認知言語学の基本的枠組の整理と分析、認知プロセスの成果の評価、認知的な空間と言語空間の関係について研究を行なった。音声・言語処理については、フィージビリティ研究で開発した言語理解のプロトタイプシステムに含まれる問題点の抽出と拡張を行なった。特に、照応関係を同定し、省略語の補強を行なう新しいアルゴリズムの開発、話し言葉に対する形態素解析アルゴリズム、文法的に不適格な言語表現を処理する頑健なアルゴリズム、パラ言語学的な現象を利用して音声認識の精度を向上させるアルゴリズムの研究を行ない、その一部を実装し動作させ、それらの有効性を確認している。また音声対話を管理する機構の研究を進めた。音声対話理解の機能を持つ受け付け案内ロボットの開発を行ない動作させた。ロボティクスとCGでは、言語理解を理解して柔軟な行動を行なうソフトウェアロボットだけでなく、視覚を持ち動作するハードウェアロボットの研究を進めた。ロボット同士が表情豊かな音声で会話する音声応答の研究を韻律の観点から研究を進めた。
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Research Products
(26 results)
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[Publications] 田中 穂積: "電子協・機械翻訳・自然言語処理"ITインダストリーレポート. 35-37 (2001)
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[Publications] 土屋 俊: "こころの科学と哲学"日本学際会議予稿集. (2002)
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[Publications] Tomoyuki Yamada: "An Ascription-Based Theory of Illocutionary Acts"Essays in Speech Act Theory. 77. 151-174 (2002)
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[Publications] 山梨 正明: "ことばの科学の認知言語学的シナリオ"認知言語学論考. 1. 1-28 (2002)
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[Publications] 楠見 孝: "類似性と近接性:人間の認知の特徴について"人工知能学会誌. 17-1. 2-7 (2001)
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[Publications] 丸山 直子: "副助詞「くらい」「だけ」「ばかり」「まで」の、いわゆる<程度用法>と<とりたて用法>"東京女子大学日本文学. 95. (2001)
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[Publications] 黒橋 禎夫: "大規模テキスト知識ベースに基づく自動質問応答"第3回音声言語シンポジウム. (2001)
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[Publications] 松本 裕治: "話し言葉の形態素解析"情報処理学会研究報告. NL-143. 49-54 (2001)
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[Publications] Tokunaga Takenobu: "Integration of heterogeneous language resources"Proceedings of the Sixth Natural Language Processing Pacific Rim Syposium. 135-142 (2001)
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[Publications] 河原 達也: "話し言葉音声認識のための言語モデルとデューダの改善"情報処理学会研究報告. SLP-36-3. (2001)
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[Publications] Sadaoki Furui: "From read speech recognition to spontaneous speech understanding"Proc.Workshop on Speech Recognition at Pattern Classification. 55-60 (2001)
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[Publications] Shirai, Y: "Human Friendly Vision Systems"Proc.5th Franco-Japan Congress & 3rd Europeau-Asian Congress of Mechatronics. 11-16 (2001)
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[Publications] 中嶋 正之: "CGの最新動向〜SIGGRAPH2001を中心として〜"映像情報メディア学会技術報告. 25-64. 71-78
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[Publications] Keikichi Hirose: "Temporal rate change of dialogue speech in prosodic unite as compared to read speach"Speech Communication. 36. 97-111 (2002)
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[Publications] 八木 豊: "決定リストにおける規則の適用順序に関する考察"情報処理学会自然言語処理研究会. 2001-112. 21-26 (2001)
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[Publications] Taiichi Hashimoto: "Decision Lists for Determining Adjective Dependency in Japanese"Machine Translation Summit VIII. (2001)
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[Publications] Matsuda, K.: "Scene typicality influences the mere exposure effect in affective jndgement"the 42nd Annual Meeting of the Psychonomic Society. (2001)
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[Publications] 藤澤 瑞樹: "複数の動作を伴うアニメ-ラッドエージェントの自然言語による制御"電子情報通信学会思考と言語研究会報告書. 101-243. 31-38 (2001)
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[Publications] Eiji Aramaki: "Finding Translation Correspondences from Parallel Parsed corpus for Example-based Translation"In Proceedings of MT Summit VIII. (2001)
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[Publications] 工藤 拓: "Cascaded Chunk Parserにおける部分解析情報の利用"情報処理学会第63回全国大会発表論文集. (2001)
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[Publications] 船越 孝太郎: "音声対話システムにおける不適格性の処理"情報処理学会自然言語処理研究会. 2002-4. 55-62 (2002)
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[Publications] 小梨 貴史: "介護ロボットのための音声対話システムの検討"2001年秋季音響学会講演論文集. 2-1-6. 59-60 (2001)
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[Publications] Chiori Hori: "Advances in automatic speech summarization"Proc EUROSPEECH2001. 3. 1771-1774 (2001)
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[Publications] 松坂 要佐: "グループ会話に参加する対話ロボットの構築"電子情報通信学会論文誌DII. J84-D-II. 898-908 (2001)
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[Publications] 井上 晴雅: "2次計画法を用いたワイヤ駆動型力覚ディスプレイのための張力計算アルゴリズム"日本バーチャルリアリティ学会 第6回大会論文集. 91-94 (2001)
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[Publications] 八嶋 栄美子: "仮想空間における位置関係の表現"情報処理学会研究報告. 2001-89. 9-12 (2001)