2002 Fiscal Year Annual Research Report
相模原地区における家族性パーキンソニズムの原因遺伝子の探索
Project/Area Number |
14017082
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
長谷川 一子 北里大学, 医学部, 講師 (70146372)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小幡 文弥 北里大学, 医学衛生学部, 助教授 (60129236)
|
Keywords | パーキンソニズム / 常染色体優性 / Park8 |
Research Abstract |
神奈川県相模原市在住のパーキンソニズム家系は1)常染色体優性遺伝である,2)発症年齢や初発症状,レボドパへの反応性や臨床経過は孤発性パーキンソン病と類似する,3)Lewy小体は全神経系で認められず,また,青斑核には所見がない,などの特徴を有する.相模原家系における原因遺伝子を特定するためマイクロサテライトを用いたゲノムワイドの連鎖解析を行った.2点解析を行い,多点解析をパラメトリックおよびノンパラメトリックで施行し,またハプロタイプ解析により組換えを確認した結果,最終的に原因遺伝子を第12番染色体12p11.2-q13.1の約13CMの領域内にマップした.この位置は既報のいずれのパーキンソニズム遺伝子座とも異なっており,新規の遺伝子座Park8として登録した.ヒトゲノムプロジェクトにより12p11.2-q13.1には,機能・発現部位等が既知あるいは未知の遺伝子が約60個マップされており,さらにこの領域内のいずれかの場所と相同配列を持つExpressed Sequence Tag(EST)が無数報告されている.Park8の遺伝子本体を特定するために,これらの遺伝子やESTについて,家系内患者/健常者のゲノム塩基配列を比較し,疾患と関連する変異を網羅的に探索する作業を行っている.現在,未知遺伝子について検討をおこなっているが,患者-家系内健常者-正常コントロールの比較により,正常多型でないことの確認などが必要である.
|