2002 Fiscal Year Annual Research Report
ロボットの動作観察とタスク・スキル獲得による人間の作業熟練過程の解明
Project/Area Number |
14019027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池内 克史 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (30282601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 浩 電気通信大学, 情報システム学研究科, 助教授 (40192562)
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Keywords | 知能ロボティックス / 認知科学 / マルチモーダルインターフェース / 機械学習 / 画像・文章・音声等認識 |
Research Abstract |
作業を記述する上でのプリミティブの獲得に着目したとき,任意の手作業を満足に記述可能なプリミティブ集合は明らかではない.そこで,本研究では2つのアプローチをとる.一つは,限定されたある特定の作業領域を定め,その中で必要十分に作業を記述可能なプリミティブを設計し,これを元に高次のスキル・タスクモデルを構築していくボトムアップ的なアプローチである.もう1つは,ある作業領域についてそれを構成するプリミティブ集合を明示的に定めることが困難な場合に,その作業領域に属する動作の実演(タスク)を人間が複数回行い,それらを相互比較し共通要素を自動抽出することによって,そこから逆にスキルもしくはプリミティブを推定するトップダウン的なアプローチである. 本年度は,ボトムアップ的なアプローチとして,多面体同士の組み立て作業を作業領域とした接触状態遷移プリミティブについて,物体の微少な変位を従来の1次近似から2次近似に拡張することにより接触状態遷移の解析の正確性を向上させる手法を開発した.また,日常の静的な把持を伴う作業を作業領域とした把持プリミティブを定義し,新規に開発した複数の面接触センサを持つデータグローブを用いて,隠れマルコフモデルによって変化する把持を連続認識する手法を開発した.また,人間の手の形状を模した触覚センサを持つ多指ロボットハンドを製作し,人間からロボットへの把持のマッピング手法の開発を進めている. トップダウン的なアプローチとしては,昨年度に本質的には同じ作業を表す複数の異なる実演教示の観察データから,作業に必須の動作を自動抽出する手法を提案した.本年度は,これが蓄積されたときに,これらのクラスタリングを行い類似の動作を統合するアルゴリズムの開発を行った.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 小川原 光一, 高松 淳, 木村 浩, 池内 克史: "複数教示動作の時系列上での統合に基づく人間作業モデル化手法"情報処理学会論文誌コンピュータビジョンとイメージメディア. Vol.43 SIG 4. 117-126 (2002)