2002 Fiscal Year Annual Research Report
機能オントロジーに基づく設計・製造知識コンテンツ管理と活用
Project/Area Number |
14019056
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
溝口 理一郎 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (20116106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角 薫 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20332752)
来村 徳信 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20252710)
池田 満 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (80212786)
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Keywords | 情報学 / セマンティックウェブ / オントロジー / 知識共有 / メタデータ |
Research Abstract |
本研究では,Webコンテンツの中から設計・製造に役立つ機能的な知識に焦点を絞り,共有可能な設計知識コンテンツの記述(生産)・活用環境を概念設計することを目的とした.コンテンツに意味的基盤を与える概念体系(オントロジー)を構築することで,設計・製造用の概念レベルのWebコンテンツにおける機能的概念の不均一性と観点への依存性を緩和することを目指した.また,Webコンテンツの高度化を目指すセマンティックウェブの標準的規約に準拠させることを実装上の目標とした. まず,従来から開発してきた機能概念オントロジーを,セマンティックウェブにおける標準的なスキーマ定義言語であるDAML+OILによって定義した.これは別研究で開発中のオントロジー構築環境「法造」にDAML+OIL出力機能を付加することで実現した.次に,機能的知識をCADデータなどの従来の設計知識に対するメタデータとして扱うシステムの概念設計と実装の一部を行った.CADデータなどの多くの既存の設計・製造知識は客観的で設計者の意図を表さないが,機能的知識はそれらのドキュメントに現れる装置に対して設計者が意図した役割を表す.その意味で,機能的知識は既存設計ドキュメントに対するアノテーション(メタデータ)と見なすことができる.そこで,機能的側面からみた設計・製造知識のメタデータの種類について考察を行い,(1)装置の全体または部分機能の記述,(2)その機能を達成するためのやり方(方式)の記述,(3)機能と方式の記述からなる機能構造モデル(機能分解木),(4)複数の装置の機能構造を表す汎用機能分解木,の4種類を同定した.さらに,「法造」にRDF(Resource Description Framework)出力機能を実装することで,オントロジーで定義された語彙を用いて,メタデータを記述する環境を開発した.このように,機能オントロジーをXMLメタデータのスキーマとして用いた機能的設計知識コンテンツの記述様式を明らかにし,一部を実装した.
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[Publications] Y.Kitamura, R.Mizoguchi: "Ontology-Based Modeling of Product Functionality and Use -Part 1 : Functional-Knowledge Modeling"Proc. of the 3rd Int'l Seminar and Workshop Engineering Design in Integrated Product Development (EDIProD 2002). 105-114 (2002)
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[Publications] 高橋知伸, 吉川真理子, 笠井俊信, 來村徳信, 布瀬雅義, 溝口理一郎: "生産現場における機能的設計知識の共有・管理 〜枠組みとその適用〜"第20回設計シンポジウム講演論文集. 75-82 (2002)
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[Publications] 高橋知伸, 吉川真理子, 笠井俊信, 來村徳信, 布瀬雅義, 溝口理一郎: "異分野間共有を目指した機能的設計知識の組織化の枠組み"2002年度人工知能学会全国大会. 2C3-2C07 (2002)
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[Publications] 吉川真理子, 笠井俊信, 高橋知伸, 來村徳信, 布瀬雅義, 溝口理一郎: "機能的設計知識の共有のための基盤概念と方式知識サーバの実装"2002年度人工知能学会全国大会. 2C3-2C08 (2002)